ここぞという時の「決めシャツ」は何ですか?ラルフローレンやポールスミス、バーバリー…ビジネスマンに人気のブランドシャツでしょうか。でも、モノがいいだけにお値段も相応に張ります。
また、男女を問わず30歳を過ぎれば自分でも意外な程に体型が変わってきて、いわゆる「吊るし」の服が合わなくなってきた…そう感じている人も多いでしょう
ワイシャツだと首周りがきつくなったり、逆にお腹周りがダブついたり…何となく決まらない。服って不思議なもので、襟とか丈とかフィット感とかちょっとしたことで見た目の印象が丸っきり違って見えることもあるんです。
そこでオーダーのワイシャツはいかがでしょう。自分にぴったりフィットする一枚、欲しくありませんか?
どうやってオーダーするの?
「オーダーメイドは高い」というイメージがありますが、意外にも一万円以下でオーダーシャツを作ることが出来るんです。
責任のある仕事も増えてきた今、20代の頃には縁のなかったオーダーのワイシャツで、バリッと「風采」の上がった男になりませんか?
実は、品質のいい生地を使って丁寧に作られたオーダーシャツは、既製服より長持ち。長い目で見れば量産品よりお得と言えます。それではオーダーシャツを作るときの留意点を挙げてみましょう。
☆サイズをしっかり把握する
まず、オーダーシャツを作る場合、実店舗あつらえとオンライン注文の二つの選択肢があります。
オンライン注文の場合は自分でサイズ入力しますが、意外とこれが難しいです。
オーダーの場合細かく正確に採寸する必要があり、自分で測ると誤差が出やすく、本当にサイズの合う服は出来ません。
誰かに採寸を手伝ってもらう、一番フィットする手持ちのシャツのサイズを測るなどの方法をとるか、最初の一枚は正確なサイズを知るためにも実店舗でプロに採寸してもらうかが無難です。
こちらの動画で手持ちのシャツの正しいサイズの測り方が分かります。
「ワイシャツの正しいサイズの測り方-既成品シャツの測り方」
東京以外に各都市に支店があるテーラーもありますし、地方に住んでいる場合「オーダーメイド ワイシャツ 地方名」の検索でテーラーを探せます。
ホームページなどをチェックして相談に行ってみましょう。
☆オーダーの種類
一口にオーダーと言っても3種類あります。
フルオーダー
採寸して一から型紙を起こして作り上げます。
完全に自分好みの一点ものが出来ますが、その分仕立てに時間がかかります。
パターンオーダー
各メーカーの既存のアイテムから体に合わせて調整していきます。
価格も手頃、仕上がりも早いです。
イージーオーダー
フルオーダーとパターンオーダーの中間です。
生地から選んでいきますが、型紙は既存のものを使用します。
既存と言っても型紙の数が非常に多いので、自分の身体に合うものが見つけられます。
型紙を作らない分、フルオーダーよりはリーズナブルです。
ちなみにワイシャツの場合、シャツのサイズの目安は、以下の通りです。
・首周り +2cm
(ボタンを留めて指2本分、あまりゆったりしすぎるとネクタイが緩みやすい。)
・裄丈 +2~2.5cm
・胸周り +14~20cm
・胴回り +12~18cm
☆自分のイメージを明確に
どういうシーンでそのシャツを身につけたいか、どんな風に自分を演出したいかを明確にイメージしてください。
現在のあなたにプラスしたいもの… 取引先での商談で信頼感、社内の会議でピシッと説得力、オフィスで爽やかさ、それとも年齢以上の風格?
…鏡の前の男をどんな風に演出しますか?
ワイシャツは生地の素材だけでなく型、色、柄、形、長さ、大きさ…加えてボタンやカラーに至るまで、自分で選ばなくてはなりませお店の人にどんなものが欲しいか、しっかりとしたイメージを伝えることが出来ればオーダーシャツ作りがスムーズになります。
また手持ちのジャケットやネクタイのバリエーションも念頭に置きましょう。
同系統でまとめるのが基本ですが、色の濃淡は色の濃い順にジャケット>ネクタイ>ワイシャツでまとめると垢抜けます。ワイシャツの襟とスーツのゴージライン(スーツの上襟と下襟の境)が平行になっているとスマートです。
更にジャケットを脱いでワイシャツ一枚になったときの見え方も重要です。
ジャケットを脱ぐ機会も多いですし、クールビズでネクタイを締めない時に様になるかどうかも大切です。その際には襟の形やボタンが大きなポイントになりますし、バックやフロントのデザインにこだわっても面白いと思います。
面倒だな、と思われるかもしれませんが、「特別な一枚」を想像するのもまたオーダーならではの贅沢ではないでしょうか。
女性も結構見ているもので、裏であれこれ言っていることもままあります。シャツ一枚ですがちょっとしたことが高評価につながるものなんですよ。
☆どんな素材にするか
オーダーシャツの良いところは、全てを自分好みにできる点です。オーダーメイドでは中間業者を省けるので既製品より良質な生地を安く使うことができます。長い仕事の時間、着心地のいいしっかりとしたシャツだと疲れも全く違います。シャツの素材は綿・綿混(綿×ポリエステル)、麻などがあります。
綿
最も普及している素材ですが、毎回アイロンがけが必要です。
吸湿性・通気性に優れ、着心地は抜群です。
麻
天然素材の麻は丈夫で乾きやすい特徴があります。
放熱性・放湿性にすぐれ、すずしいので夏場向けです。
難点はシワになりやすいところ。
手触りもゴワゴワと固いです。
(そこが好きな人もいますね。)
綿に比べ、カジュアルな印象があります。
ポリエステル
合成繊維のポリエステルは耐磨耗性・速乾性にすぐれています。
型くずれしにくくシワになりにくいのですが、綿に比べ、汗を吸いにくく通気性も劣ります。
冬はちょっと寒く感じるかもしれません。
着心地は綿100%が最高ですが、綿×ポリエステル(綿混)は手入れが楽で(形状記憶などもあり)おすすめです。
また、生地の種類もブロード、ツイル、オックスフォード、ジャガード、シャンブレー…織り方も様々、糸の番手(糸の太さの単位:番号が大きいほど細い)によっても印象が変わります。
お店の方はプロですので分からないことは何でも相談してみましょう。
おすすめのメーカー紹介
東京にあるメーカーの中では「ZERBINO」や「YOSHIDAYA」が人気です。
●ZERBINO
(新宿・虎ノ門)
・オーダー方法
実店舗のみ
・オーダー形式
パターンオーダー
・料金
10,500円~13,000円
(店舗おすすめ)
(*価格は全て税抜)
・仕上がり時間
約3週間
基本スタイルは8種類、生地は500種類以上用意されています。老舗の遊び心から始まったブランドなだけあって、着心地と恰好よさを追求しています。
●YOSHIDAYA
(新宿)
・オーダー方法
実店舗のみ
・オーダー形式
パターンオーダー
・料金
6,900円~
・仕上がり時間
約3週間
基本スタイルは6種類、生地は最新のものから一点もののヴィンテージ生地~インポートものまで90年以上の歴史を物語る幅広い品揃えです。余裕のある洗練された大人のスタイルを提案しています。エジプトのギザコットンや希少な海島綿も扱っています。
東京以外に支店があるメーカーでは、「麻布テーラー」「メーカーズシャツ鎌倉」はいかがでしょうか。
●麻布テーラー
(azabu tailor)
・オーダー方法
実店舗のみ
・支店
北海道・埼玉・東京・神奈川・名古屋・大阪・京都・兵庫・福岡
・オーダー形式
パターンオーダー
※ジルシ補正項目やデザインオプションはイージーオーダーと変わりません。
・料金
BLUE & WHITE
(ホワイトとブルー地)
7,000円~
PREMIUM FABRICS
9,800円~
・仕上がり時間
約4週間
伝統と革新を掲げるビジネスマンの定番ブランドです。国産・輸入生地を使用し、年配の方よりも30~40代向けの色デザインです。ディティールにこだわることができ、安心して任せられます。ジーンズのオーダーも出来ます。
●Maker’s Shirt 鎌倉
(メーカーズシャツ鎌倉)
・オーダー方法
実店舗とオンライン注文
・支店
山形・神奈川・東京・愛知・大阪・広島・福岡・NY
・オーダー形式
パターンオーダー
・料金
12,000円
・仕上がり時間
約4週間
通称「鎌倉シャツ」。ネットのランキングでも必ず挙げられる高コスパで人気のブランドです。パターンは約300種類。伝統的なクラッシックフィットと現代的なスリムフィットが用意されています。
made in Japanの高品質、天然素材を使用し着心地抜群です。高級シャツに必須の貝ボタンは天然の高瀬貝や白蝶貝のボタンを使っています。オンライン注文も可能です。
・オーダー方法
オンライン注文
・オーダー形式
パターンオーダー
・料金
8,628円~
・仕上がり時間
約20日
シリコンバレー発の一万人以上が利用する話題のオンライン・オーダーショップです。綿100%のヨーロッパ産生地のみ扱っており、その数は180種類。約10億パターンの組み合わせが可能です。形状安定生地も多数用意されています。
3Dデザインシステムを導入して個人にカスタマイズされたシャツがWeb上から「いつでもどこからでも」簡単に注文できます。この3Dデザインシステムにより、好きなパーツを選びながら前・後ろ・斜め方向から仕上がりの状態を確認できます。パーツを取り替えるたびに完成予想のシャツがリアルタイムで変化するので、思う存分カスタマイズを楽しめます。
もちろん日本の職人のハンドメイドです。サイズが合わない場合は30日間無料交換保証があります。ほかの人がデザインしたシャツを見たり、自分でデザインしたシャツを販売できるサービスもあります。
紹介ブログから初回登録ログインで2,500円引きを行っており、オーダーシャツがなんと実質約6,000円作れちゃいます。
・オーダー方法
オンライン注文
・オーダー形式
フルオーダー方式
オーダーカテゴリーは3つ用意されています。
人気のデザイン・パーツを一からデザイン出来ます。
1.人気デザインから生地を選ぶだけの「デザイナーズコレクション」
・料金
5,800円~
・仕上がり時間
約2週間
2.デザイン・仕様・生地を組み立てる「プレミアムオーダー」
・料金
5,800円~
・仕上がり時間
約2週間
3.世界にたった一つのものを自由に作る「マイオーダーファクトリーオートクチュール」
・料金
23,000~35,000円
・仕上がり時間
約5週間
国内外をネットワークで結んだ「web総合オーダーメイド工場」を売りにしています。メール・電話・FAXで細かく打ち合わせをしながら注文できます。生地サンプルの無料宅配があり、実際どんな生地なのか見て触って確認できるところも安心です。
自分で生地を持ち込むことも可能ですので徹底的にこだわった一枚が作れます。白シャツ5枚セットがお買い得になるキャンペーンが開催されていることがあります(一枚あたり約2,000円お得)。シャツやスーツ、革ジャケット、パジャマ、シューズ、家具など幅広くオーダー出来ます。
今回ご紹介したメーカーを比較一覧にしたものがこちらです。ぜひ自分に合ったお店を見つけてください。
洗濯などオーダーシャツを長持ちさせるための注意点
大切な服は長持ちさせたいもの。オーダーシャツを長く着るために洗濯にも気を遣いましょう。
洗濯する時には必ずワイシャツに付いているタグの洗濯表示を確認して下さい。自宅で洗えない素材はクリーニングに出した方がより長持ちします。
ワイシャツは以下のポイントを押さえて洗濯してください。
①ボタンはすべて外す。
(汚れ残り防止のため)
②1~2枚を1つの洗濯ネットに入れる。
③漂白剤は酸素系のものを併用するのがベター。
④「標準コース」で洗う。
⑤脱水は短時間で。
脱水は長い時間かけると強いシワがついてしまいます。
少し湿っているくらいにしておくとシワがきれいに伸びます。
また、汚れやすい襟や袖は襟袖汚れ用の洗剤か液体洗剤を洗濯の前に直接染みこませてから洗うと落ちやすくなります。頑固な襟袖汚れの対処法はこちらの動画をご参考にどうぞ。
「ワイシャツの襟袖汚れは中性洗剤を使うとよく落ちるっぽい」
「セスキ炭酸水」のスプレーを作っておいて帰宅後にシャツの襟袖に吹き付ける、という習慣をつけると汚れの染み付き防止に効果的です。
「オーダーしたものだから丁寧に扱う」という心理も長持ちの秘訣かもしれませんね。
さあ、とっておきの一枚が届いたら袖を通してみてください。これはあなただけのシャツ。既製服とは全く違うフィット感に驚くはずです。
鏡の前のあなたはどんな風に映っていますか?