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お中元のし紙☆のし種類と名前の書き方、貼り方は内?外?

今年も早いもので、もうお中元の季節になりますね。日頃お世話になった方に感謝を込めてお中元を贈る方も多いと思います。

その際に悩むのが、贈答品を贈る際につける「のし」の付け方。

「特別な贈り物の際にしか付けないのでどうしたらいいかわからない。」
「初めてお中元を贈るので「のし」がどんなものかわからない。」

そんな方のために、お中元に適した「のし」の種類と書き方をご紹介します。
 


 

お中元につける「のし」の種類

お中元の「のし」には紅白の蝶結びの水引のついたのし紙を使います。水引には種類があり、それぞれに意味がありますので、間違えて使用しないように注意してください。水引の結び方の種類は、「蝶結び」「結び切り」「あわじ結び」等があります。

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今回お中元に使用するのは「蝶結び」です。蝶結びは何度でも結びなおすことができることから、何度あってもよいお祝いごとに使います。弔事やお見舞いに使用すると、不幸なことを繰り返すという意味になってしまいますので絶対に使ってはいけません。

弔事やお見舞いの際には「結び切り」を使用します。固く結ばれ解くことが難しいこの結び方は、繰り返したくない不幸なことの時に使います。また、人生では一回とされている結婚のお祝いの際も結び切りを使用します。

婚礼用に使う結びきりの水引は弔事に使うものとは色と本数が違っていて、赤白で10本のものを使用します。「あわじ結び」は慶事、弔事、両方に使用できます。結びきりのような形の結び方ですが、結び目の部分がアワビを表し、両端を引っ張るとより強く結ばれることから末永く付き合うという意味にもなります。

蝶結びか結びきりかどちらを使用したらよいか迷った場合にも使用できる結び方です。何の贈り物なのかを表記する表書きには、「お中元」や「御中元」と書きます。ちなみに、7月15日以降に送る場合は、「暑中御伺」「暑中お見舞い」、立秋以降は「残暑御伺」「残暑お見舞い」と書きます。

例外で、月遅れでお盆をする地域では8月15日まで「お中元」で大丈夫です。また、目上の方に送る場合「見舞う」というのは失礼となるため、「暑中御伺」「残暑御伺」を使います。
 


 

のし書き方、名前はフルネーム?

個人で送る場合、フルネームで書いても、姓だけで書いても問題ありません。ですが、同じ姓の方からの贈り物があると、誰からもらったのかわからなくなるという理由から、フルネームが良いという方もいるようです。基本はフルネームで書いた方が良いでしょう。

名前は下段中央に書きます。連盟の場合は苗字のみを書きます。目上の方を右側に書きます。連名で表に書けるのは3~5名ほどで、それ以上になる場合は下段中央に代表者の名前または団体名を書き、内に全員の名前を書いたものを入れます。

また、夫婦で送る場合は、夫の名前だけ書くか、姓だけで書くのが一般的です。
 

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会社名を入れる際は、名前の右側に名前より小さな文字で会社名を書きます。贈り物を贈る相手の名前を入れる時はのし紙の上段左側に書きます。その時の連名は相手の名前を入れない時とは違い、目上の方の名前は相手の名前に近いところ、つまり左側から目上の方の名前を書きます。
 

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のし紙は贈答品を買ったお店でつけてもらうことができますが、正しいのしの種類と書き方さえ知っていれば自分でも自宅のパソコンで簡単に作ることができます。ワードを使ったのしの作り方を解説している動画がありましたので、ご覧ください。
 

【Wordで簡単に作る『お歳暮 のし紙』の作成方法】
 

 

のしの貼り方 内のし・外のしどっちが正しい?

内のしとは、贈り物の箱に「のし」を直接貼り、包装紙の内側に「のし」を隠して包装することです。外のしとは、包装紙の外に「のし」をかけることです。内のしと外のし、使い方に厳密な決まりはありません。

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お中元では基本的に外のしを使います。ですが、送り方や地域の習慣で使い分ける必要があります。まず、配送で贈る場合は「内のし」がお勧めです。配送伝票を貼りつけるためと、配送中に破けてしまうのを防ぐためです。百貨店などで送る場合は内のしが多いです。

次に、気を付けてもらいたい地域の習慣による違いについてです。関東は外のし、関西は内のしを好むといわれているように、地域によって好まれる付け方が変わってきます。ですので、まずは身近な人に相談してみることをおすすめします。
 


 

ここまで「のし」のことについてご紹介してきましたが、そもそもお中元ってどういう意味があるのか?時期はいつなのか?お中元の基礎知識が知りたい方はこちらの記事へ。わかりやすくお中元のマナーが勉強できます。
 

 

また、お中元にどんなものを贈ればよいのか迷われている方はこちらの記事がおすすめです。上司、親、親戚、友人など、相手別におすすめの商品をご紹介していますので、お中元選びの参考になります。
 

 

のしの意味

皆さんは「のし」の始まりをご存知ですか?昔、贈答品には、贈る理由と贈り主を書いた「掛け紙」と、掛け紙をくくる「水引」と、掛け紙の右上に薄く伸ばした「アワビ」(熨斗(のし))を縁起物として添えました。

「掛け紙」「水引」「熨斗」が一緒になったものが現在の「のし紙」です。熨斗という言葉は平らに伸ばすの「伸す(のす)」からきています。古来よりアワビは長寿をもたらす食べ物とされ、縁起物として神様に供えられていました。

そのアワビを薄く切り、伸ばして干したものを儀式に使った後に贈り物に添えた習慣に由来しています。なので、現在「のし紙」の右上に描かれているのは和紙に包まれたアワビの絵です。
 

あまり馴染みがなく、難しく感じてしまう「のし」ですが、大切なのは贈り物に込める日頃の感謝の気持ちです。適切な「のし」の付け方を学んで、お世話になったあの方に心を込めたお中元を贈りましょう。

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