胸のしこり・痛みの原因は乳腺炎?痛い時どうすればいい?

こんにちは。ライターの榎本です。

胸のしこりというと、乳がんを思いうかべてしまいますが、乳がん以外にも胸にしこりができる疾患があります。

中でも乳腺炎は授乳中に多いトラブルとしてよく知られていますね。

私も授乳中に何度か乳腺炎になりかけて助産師さんに助けてもらいましたが、実は乳腺炎は授乳していない時にも起こることがあります。

さらに乳腺炎はひどくなると痛みだけでなく、全身のだるさや頭痛・寒気・38℃以上の発熱といった症状を発症することもあります。

そこで、乳腺炎についての詳しい知識と家でできる対処法、その他胸のしこりから考えられる病気について調べました。
 

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乳腺炎とは?

乳腺炎には急性と慢性があります。急性乳腺炎は授乳中に起こり、慢性乳腺炎は授乳期以外に、出産経験のない人にも起こります。
 

●急性うっ滞乳腺炎
母乳が乳腺に詰まって炎症を起こします。乳管の細い初産のママや、断乳や卒乳などで母乳が供給過剰になったときに起こりやすいものです。

主な症状
・乳房全体が赤くなる
・しこりができ、触ると痛む
・乳頭に白く詰まった母乳が見える
・微熱が出る

この場合は栄養をとってよく休み、お風呂でマッサージするなどして母乳の出をよくすることで治る場合が多いです。重症化すると高熱が出て、解熱鎮痛剤や抗生剤での治療が必要です。入院が必要になることもあります。
 

●急性化膿性乳腺炎
乳腺が細菌感染して起こります。乳頭や傷から菌が侵入して起こる場合と、上記の急性うっ滞性乳腺炎が進行して起こる場合があります。

主な症状
・乳房の激しい痛み・腫れ
・全身の震え・悪寒
・高熱が出る
・血の混ざった膿や母乳が出る
・しこりができる
・リンパ節(脇の下)の腫れ

特徴としては症状の出方が強く、すぐに病院にいく必要があります。授乳を中止して抗生剤や消炎剤を服用し、ひどくなると切開する場合もあります。
 

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●慢性乳腺炎
何らかの原因で化膿性乳腺炎を起こしてしこりができ、化膿と排膿を繰り返します。下のような個別の診断名がつくこともあります。

・乳輪下腫瘍
・乳管拡張症
・乳管周囲炎
・肉芽腫性乳腺炎
・結核性乳腺炎

 
◎治療方法
乳輪周辺の皮膚を切開し排膿します。一時的に炎症を抑えるためには抗生剤や消炎剤が使われることもありますが、根本的な病巣を切除しない限りは再発します。そのため、感染した乳腺などを切除する場合もあります。乳腺炎は授乳中のママだけに起こると思われがちですが、出産経験が無い人にも起こり得ます。

◎乳腺炎の予防方法は?
和食を中心にして、乳腺の詰まりやすい食べ物(甘いもの、脂肪の多いもの、カフェインの多いもの)を控えます。育児や家事など、なかなか難しいですが、疲れをためないようにします。乳頭を清潔に保ち細菌感染を防ぎます。半身浴で血行を促進することも効果的です。
 

胸のしこりから考えられる病気、原因や症状、治療法

胸のしこりがある場合、主に次のような病気が考えられます。
 

●乳腺炎
前項で詳しく述べたとおりです。
 

●乳腺症
30~40歳代の女性に多く見られます。女性ホルモンの働きとその影響で乳腺に起こる様々な生理的変化を乳腺症といい、本来は病気とは扱われません。大小数多くのしこりができ、月経が始まると大きくなり終わると小さくなり、閉経後は症状が軽くなる傾向があります。

良性のしこりで乳がんに移行することはありませんが、乳がんと併発している場合があります。

・原因
乳腺症のしこりは乳房内の上皮や乳腺の間質という部分が増殖したもので、女性ホルモンの乱れ(エストロゲンの過剰分泌)が原因と考えられています。

・しこりの状態
でこぼこしていて、境界が不鮮明です。しこりは胸の奥の方にあり、押した時に軽い痛みがあることが多いです。

・しこり以外の症状
乳房の鈍痛や張りを感じたり、乳頭から透明な分泌物が出たりします。

・治療法
外科的な手術等の治療はありません。内科的治療として脂肪やカフェインの多く含まれるものを控えるなどの食事療法があります。症状が強い場合には鎮痛剤やホルモン剤、漢方薬を服用する場合もあります。

 

●乳腺のう胞
30~50代の女性に多く見られる乳腺症の一種です。乳管の一部に液体がたまり袋状になった良質のしこりです。しこり以外には特に症状は無く、そのままにしておいても問題ありません。

・原因
乳腺症の一種なので原因は乳腺症と同じように考えられています。

・しこりの状態
やわらかくつるつるしていて、痛みがありません。

・治療法
自然に治ることもありますが、しこりが気になる場合は乳房に細い針を刺して液体を吸引します。

 

●乳腺線維腺腫
思春期から20歳代によく見られます。

・原因
線維成分と乳腺が増殖することで起こり、主に女性ホルモンの影響によるものです。

・しこりの状態
硬くて平らなしこりですべすべしていて、よく動きます。複数個できる場合もあり、大きさは大豆大から鶏卵大まで様々あります。良性の腫瘍なので痛みなどを感じることはありませんが、しこりの感触が乳がんと似ているので、気になるしこりがある場合は念のため検査を行った方が良いでしょう。

・治療法
10mm以下のしこりは経過観察します。大きなものや急に大きくなったものは摘出手術をする場合があります。皮膚を数センチ切開してしこりを取り出しますが、傷は目立たず入院も不要な簡単なものです

 

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●乳腺葉状腺腫
30~40歳代によく見られます。乳腺線維腺腫とよく似た症状があり、2~3か月の間で急速に大きくなるのが特徴です。8割は良性の腫瘍ですが、悪性のものもあるので注意が必要です。

・原因
乳腺線維腺症が腫瘍化するとの仮説もありますが、明らかではありません。

・しこりの状態
硬くてすべすべしたしこりで、急速に大きくなります。

・治療法
良性の場合はしこりだけを切除します。悪性の場合は乳房切除手術が必要な場合もあります。

 

乳がんとの違いについて説明しています。詳しくはこちらをご参照ください。

 

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家でできる、乳腺炎対策

乳房にしこりができたら「うつ乳」という乳腺炎になりかけの状態です。この状態の時、病院へ行く前に日常生活を見直し対処することで治すこともできます。そのままにしておくと本格的な乳腺炎になってしまいます。

自分でできる対処方法は?
・授乳期であれば、赤ちゃんに吸ってもらう
赤ちゃんに飲んでもらうのが一番です。しこりがある方の乳房から先に飲ませ、少しずつ角度を変えたり、しこりのある部分を軽く押さえたりしながら飲ませると効果的です。飲み残した母乳は搾ります。

・入浴、半身浴、マッサージ
ぬるめのお湯でじっくり体を温めながら、患部をさけて軽くマッサージします。入浴後、体が温まっていて母乳の出がよい状態で授乳するのも効果的です。

・安静にする

・患部を軽く冷やす

・乳房を清潔に保つ

・和食中心の食事にする(甘いものや脂肪の多いものを控える)

乳腺炎の対策は、日ごろの健康にもつながることが多いです。こちらの動画では乳腺炎にならないためのポイントを紹介しています。
 

【vol.21「乳腺炎を防ぐには」】
 

 

まとめ

乳腺炎とは?
・急性うっ滞性乳腺炎…母乳が乳管に詰まって炎症が起こります。
・急性化膿性乳腺炎…細菌感染して炎症が起こります。
・慢性乳腺炎…授乳に関係なく起こります。

予防方法
・和食中心の糖分・脂肪分を控えた食事
・疲れをためないこと
・乳房を清潔に保つこと

胸のしこりから考えられる乳がん以外の病気
・乳腺炎
・乳腺症
・乳腺のう胞
・乳腺線維腺腫
・乳腺葉状腺腫

家でできる、乳腺炎対策
・母乳を出し切る
・入浴、マッサージ
・安静にする
・患部を冷やす
・乳房を清潔にする
・和食中心の食事

乳腺炎は母乳が詰まって起こるもので授乳婦特有のものだと思っていましたが、授乳と全く関係なく女性なら誰でもかかるかもしれないとは知りませんでした。ヘルシーな食事や血行をよくすることなど、乳腺炎の対策としてできることは、日頃の健康増進にもつながることばかりです。

乳腺炎に限らず、病気を寄せつけない健康な体づくりを心がけましょう。

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