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お中元のお返しいつまで?会社の部下は不要?辞退するには

子供の頃、夏になると「お中元」と書かれた贈り物が届いて喜んでいた記憶はありませんか?

大人の風習だと思っていたら、いつの間にか自分もお中元を贈る側となっていた!という方も多いのではないでしょうか。贈ってみてふと思うのが、お中元にお返しってあるのだろうか?ということ。

いつも贈ってばかりで頂いたことがなかったあなたも、やがて頂く時期がくるかもしれません。お中元を頂く側になった時、どのような対応が必要になるのかをまとめました。
 


 

お中元を頂いたら、お返しはするの?しないの?

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お中元は、7月初旬~中旬にかけて、日頃お世話になった方に感謝の気持ちとして品物を贈るのがならわしとなっています。会社では上司や取引先へ贈ることも多く、また、お世話になった知人や親戚の方へ贈る方もいます。お中元を贈る機会が増えると、逆に、頂いた時はどのようなお礼を返すのか、気になりますね。

一般的にお中元などで頂いた贈り物に対しては、お礼状は差し上げても品物のお返しはしません。目上の方へ感謝の贈り物をしたのにお返しをされると、感謝の辞退と受け取られることがあるからです。まずは、相手からの「感謝の気持ち」を快く受け取り、お礼を伝えることが一番のお返しになります。

宅配などで届いた場合は、まずは電話でお礼を伝えましょう。そして、その後いただいた相手が目下の方や業者の方であっても、お礼状をお出しするのがマナーです。しかし、お礼を伝えるだけでは気がすまない同じ立場の相手や同僚・繋がりの深い友人などには、お返しを贈ることがあります。その場合はどのようなものを返したらよいのでしょうか?
 


 

お返しをしたい時は何を返す?金額はどれくらい?

お中元は3,000円~5,000円くらいが相場です。頂いたものもそれくらいと考えて、半額程度~同額以上にならない商品を選びます。やや安価にすると、相手も負担を感じず、お返しを快く受け取ることができます。

様々なお中元商品の中から品物を選ぶ際、気をつけたいのが相手の好みやご家族への配慮です。お中元などを送る際にも同じことが言えますが、相手の嫌いなものや家族が勤めているライバルメーカーの商品を贈るのは絶対にNGです。できれば、日頃の会話から相手の好みやその家族のことをリサーチできるとよいですね。

しかし、プライベートなことが事前に分からなかった場合は、定番商品にも目がいくことでしょう。選びがちなビールやコーヒー、紅茶は、好き嫌いや好みが様々なのであまりおすすめできません。同じく洗剤、石鹸、シャンプーも家庭によってこだわりがある場合が多いので、避けるのもひとつです。

また、お中元などを送る際にも同じことが言えますが、贈り先の家族が勤めているライバルメーカーの商品を贈るのも絶対にNGです。例えば、贈られてうれしいという方が多いハムはいかがですか?こちらの商品は、味と品質に定評があるので、おすすめの一品です。
 
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【商品紹介:〈モクモク〉バラエティーギフトLX-35

品物は、相手が好きなものが一番ですが、それが分からない場合は、あたりさわりがなく喜ばれるものを選ぶとよいでしょう。一般的には食べ物や飲み物、生活消耗品などの「消え物」が選ばれています。お返しとしては、そうめん、お菓子、旬の果物など、相手に負担をかけない気軽なものがよいでしょう。
 

お中元のお返しはいつまで?

お中元のお返しをする時期は、決まっているのでしょうか?すぐにお返しするのが一番望ましいですが、頂いた時期によっては贈答の種類を変えることにより、急がなくてもよい場合があります。例えばお中元としていただいた場合でも、その後お返しする時期がお中元の時期を過ぎてしまっている場合などは「残暑御見舞」「残暑御伺い」としてお返しするなどです。

贈り物をする時は、時期や贈り物の意味によってかけ紙(のし)が変わるので、使い分けてください。お中元のお返しで使われるかけ紙と時期は、以下のようになります。
 

<お中元のお返しに使うかけ紙>
★のしの種類
・「紅白蝶結び」・・・結び目が何度でも結び直せる事から、繰り返してもよいお祝い事やお礼などに用いる
★のしの表書き
・「お中元」・・・7月上旬~7月15日まで 
・「御礼」・・・少し時間をあける
・「暑中御見舞」・・・7月16日~立秋まで(8月7日頃)
・「残暑御見舞」・・・立秋~9月上旬まで
 

その他、訪問してお土産としてお渡しする場合は、こちらの動画のような表書きにすることもあります。
 

【【阪急うめだ本店】 しきたりアドバイザー『みやげの渡し方』マナー講座】
 


 

このように、訪問時のちょっとしたマナーも知っておくと安心ですね。お中元の「のし」についてはこちらの記事でもさらに詳しく紹介しています。
 

 

内のし、外のし使い分けなどについても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。日頃の付き合いで身近な人へ贈る場合と、離れた土地へ移り住むことになった場合では、同じお中元でも風習が変わることがあります。お中元の贈答について基本を確認したい方は、こちらを見ると分かります。
 

 

お中元について基本を押さえておくと、知らない土地へ行っても、お中元やお返しの準備まで余裕を持ってできますね。
 


 

お中元はやめてもいいの?

お付き合いに合わせて毎年お中元を贈られているかもしれませんが、年とともに周りの環境が変わったりして、お中元を考え直したいと思う事も出てきます。それはごく自然なことで、充分感謝の気持ちをお贈りしたのなら、毎年贈っているお中元でもやめてよいのです。やめることにためらいを感じて、関わりもなくなったのにお中元を贈り続ける事は、かえって相手に気を遣わせてしまいます。

そうならないためにも時期をみてお中元をやめることは必要なのです。しかし、関係がまったくなくなったというわけでもなく、お中元をやめるのに勇気がいる場合は、お会いする時にお土産を持参したり旅行のお土産を渡したり、違う形に切替えるとよいでしょう。また、お中元の時期に「暑中見舞い」「残暑見舞い」として挨拶状を送る方法もあります。

疎遠になりつつある相手にとっては、そちらの方が温かい気持ちを感じるかもしれません。お中元をやめる時には、ちょっとした心遣いで今後の関係に合う贈り物に替えるができるので、このような方法をおすすめします。

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お中元を辞退する時のマナーは?

お中元をやめたい時、贈る側なら自らやめるだけでよいのですが、渡されたお中元は受け取らない訳にはいきません。あらかじめ贈られてくることが予想できる場合は、お中元が準備される6月頃までにお断りする旨を伝えましょう。頂戴してから、次のお中元は辞退したいと思ったら、お礼状に今後の贈答をお断りする一文を入れる方法もあります。

例文としては、頂いたことへの感謝を述べてから「日頃、私どもの方こそお世話になっておりますのに、過分なお心遣いをいただき恐縮に存じます。どうか今後は、このようなお心遣いはなさらないようお願い申し上げます。略式ながら書面をもって、お礼、お詫びを申し上げます。」と入れると、「今後、このような贈り物はしないでよいですからね」という気持ちと、こちらの勝手な申し出をお詫びとして伝えることができます。

こちらの記事は、お礼状の例文を紹介しているので、以上のようなお断りする例文を組み合わせてみてはいかがでしょうか。
 

 

お中元は、品物を贈ることが大事なわけではなく、感謝の気持ちを込めることが大切です。付き合いに応じて気持ちも変化していくものですから、お断りする旨の連絡や礼状が届いたら、今後の贈答は控えるようにしましょう。
 

さて、いかがだったでしょうか?お中元を頂くということは、子供の時のように、ただ頂いて喜んでいられない大切なことです。お礼状を差し上げ、相手によってはお返しも考えるでしょう。また、時には、お断りさせていただくことも出てくるかと思います。そんな場合でも、心遣いが充分にできれば、こちらの誠意も伝わります。

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近年、お中元を頂いたら、電話でお礼を済ませるのも多いようですが、ハガキや手紙でお礼状を書いて送ることは、電話とは違った温かさがあります。ぜひ、真心のこもったお礼状をお送りください。それで充分なお返しとなるでしょう。

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