シーズン中は寝ても覚めてもうっとうしい花粉症。毎年ぬるい対策を続けるのはまっぴら、ここらで一発決着をつけたい!
男の覚悟は決まりましたか?
大丈夫、まだ誰もあなたが注射が怖いということを知りません。なぜ注射は効くと言われているのか、詳しく説明します。決心はその後でも遅くありません。
「予防注射」はダメ!
シーズン前に1度注射するだけで、「ものすごく効く!」と話題になったものですが、これは高濃度の特殊なホルモン剤を使用しています。女性なら生理不順を招いたり、注射後に皮膚が変形するなどの副作用が報告され、日本耳鼻咽喉科でも行わないよう警告しています。
減感作療法とは?
アレルギーの原因となる物質を、非常に薄い濃度から少しずつ量を増やしながら長期間かけて注射し、抵抗力をつける治療法です。
☆ 治療開始時期
アレルギー症状が出ていない時期。
花粉症の場合は花粉の飛散時期に治療は開始できない。
☆ 治療期間
最初は週1~2回の通院、維持量に達する約4か月後からは月1回、
2年継続して効果が感じられれば、3~5年続ける。
☆ 費用
一度に打つ注射の費用そのものは種類の数にもよりますが、数百円から1,000円程度です。
検査費用やその他の症状が出ていた場合の治療費は別途必要になります。
☆ デメリット
とにもかくにも時間がかかることがデメリット。
多くの人が1年程度の治療で効果を実感できるものの、完治までには数年継続する必要があるにもかかわらず、完全に治る保証はないという点が挙げられます。
また、アレルギーの原因物質が数種類に及ぶ場合は勧められていません。
最近よく聞く、舌下免疫療法って何?
2014年に保険適用がスタートした減感作療法の新しい方法です。舌の下にスギ花粉が含まれた薬剤「シダトレン」(鳥居薬品会社)を滴下し、免疫を高めて症状を抑えるというもの。治療開始時期は減感作療法と同じです。
舌下免疫療法
☆ 治療の期間
初回のみ病院で舌下に薬剤を滴下する。
2回目以降は自宅で、最初の2週間で徐々に量を増やし、3週目から同じ量を毎日滴下する。
2年継続して効果が感じられていれば4~5年続ける。
舌下免疫療法の病院一覧はこちら
減感作療法と舌下免疫療法の比較、最大のメリットとデメリットはこれ
この治療法のメリットは注射による精神的肉体的負担を軽減し、通院の回数をかなり減らすことができる点です。
「これだ!」と思った人もいるでしょう。ですがこの治療法は現在、「スギ花粉」に限られています。スギ花粉以外のアレルギーがある場合は、他の治療法を考えるか、これと併せて別の治療を受けることが必要です。
原因はスギ花粉だけなのか、この治療法は特に検査が必要です。
☆ 費用
医師の診断の下、治療が必要であると診断されれば保険が適用されます。
費用は治療費と薬代合わせて3000~4000円程度の場合が多いようです。
開始前と経過観察のため、年に1~2回の検査が別途必要です。
注意点
紹介した2つの治療法はどちらも、アレルギーの原因物質となるものを直接体内に摂り入れるため、かゆみや腫れ、ひどい場合には喘息の発作やアナフィラキシーショックなどのアレルギー反応を起こす可能性が考えられます。
治療は専門の医師の指導の下、経過を観察しながら慎重に進めましょう。