冬になると毎年多くの患者が出るインフルエンザ。
大々的に流行するのはa型のウイルスであることが分かっています。
これまでに香港風邪(H3N2型)やスペイン風邪(H1N1型)と呼ばれる世界的な大流行を起こし、多くの死者を出してきたのが、インフルエ ンザa型のウイルスです。
また、2009年に世界中で流行した新型インフルエンザも「H1N1亜型(=変異型)」でした。
インフルエンザa型にかかると、どのような症状が出てどのような経過をたどって治っていくのでしょうか。
インフルエンザa型 症状の特徴は?
インフルエンザa型のウイルスはヘマグルチニン(H)とノイラミニダーゼ(N)という2つの表面抗体の組み合わせで様々な症状が発症します。
ざっと計算するだけで、この組み合わせが135種類あると言われています。
そのため、インフルエンザa型と言っても色々な症状が出るのですが、代表的な症状の特徴を見ていきましょう。
・38~40℃近い高熱
・寒気、悪寒
・ふるえ
・頭痛、めまい
・全身の倦怠感
(体が重い・だるい)
・強い関節の痛み
(ふしぶしが痛む)
・筋肉痛、筋肉の熱感
・腰痛
・上気道炎
これらの症状は成人に現れる代表的なものです。
子供の場合は大人とは違った症状が現れます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【参考記事】
子供のインフルエンザに特徴的な症状や発熱の変化は?
病気の経過や治癒するまでの期間は?
インフルエンザに感染してもウイルスには潜伏期間があり、すぐに発症するわけではありません。
どのように症状が現れ変化していくのでしょうか。
感染(主に飛沫感染)
↓ 1~5日間の潜伏期間
発症(発熱)
↓ 発熱から8~10時間後以
降、検査可能
色々な症状が出る
(3~7日間ほど)
↓
治癒
インフルエンザの感染が疑われる時には、医療機関で検査を受けることで診断を受けることができます。
【参考記事】
インフルエンザの検査を受けるべき症状とタイミング
検査を受けるタイミングや方法などはこちらの記事をご覧ください。
処方される薬にはどんなものがある?
インフルエンザに感染すると、体内でウイルスが急激に増えます。
ウイルスの増殖を抑える薬が「抗インフルエンザ薬」と言われる薬です。
・リレンザ
・タミフル
・アビガン
(富士フイルムが開発した最新治療薬)
症状が軽いうちにこれらの薬を服用することで、症状が悪化することを防ぐことができることが分かっています。
ですが、インフルエンザa型には色々な型がありますので、すべての型にこれらの薬が効くということも言えないのが現状です。
また、メディアなどでの報道にもありましたが、薬の服用によって異常行動を起こす可能性が疑われたり、薬だけでなくウイルスによって「インフルエンザ脳症」を発症した場合はうわごとを言ったり、突然笑い出したりするという報告もあります。
薬を服用した後は、誰かが患者に付き添うようにすると安心です。
インフルエンザと一言で言っても、色々な型があり流行する時期や患者の年齢によって症状が異なったりします。
型による症状の違いなどについては、こちらの記事をご覧ください。
【参考記事】
インフルエンザの症状まとめ~型・時期・年齢別の特徴と注意点
「新型インフルエンザ」とも言われるウイルスもa型の亜種なので、十分に気をつけたいですよね。
こちらの動画ではどのように感染を予防すればよいのか、を丁寧に教えてくれますので、一度は見ておくことをオススメします。
「新型インフルエンザの予防について」
インフルエンザa型は爆発的な流行をしますが、正しい知識と対処方法を知っていると症状が重症化することはありません。
もし感染してしまった場合には、治療に専念し周りに感染を広げないように心がけましょう。