通勤通学に、運動やダイエットにクロスバイクに乗ってみようと思っている方、クロスバイクの乗り方はシティサイクルと全く違うことを知っていますか?
乗車方法も、運転の仕方もシティサイクルと同じ方法だととても疲れたり、危険だったりします。
こちらでは、クロスバイクの正しい乗り方を詳しくご紹介します。乗り方のコツを知っていれば無駄な疲労をためずに、カッコ良く乗りこなすことが出来ますよ。疲れ知らずでカッコいい乗り方をマスターしましょう。
目次
クロスバイクと他の自転車との違い
クロスバイクは、車体自体もシティバイクと全く違います。
こちらでは、初心者でも安心してクロスバイク選びができるように、ポイントごとに紹介をしています。これから購入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
クロスバイクの正しい姿勢
クロスバイクを正しい姿勢で乗るためには、いくつかのポイントがあります。
①サドルを正しい位置にセッティングする。
クロスバイクの正しい姿勢で乗るために、一番初めに必要になってくるのは自転車のサドルポジションです。
シティサイクルとは違い、サドルは上下だけでなく前後と角度も調整をすることが出来ます。高さと前後の位置、角度が正しい場所にあって、初めて正解になります。
サドルの高さ
クロスバイクの正しい高さもシティサイクル同様に感覚で調整する人もいます。
ですが、それが間違っていると疲労や痛みの原因になりますので、まずは以下の2つの方法で調整してみてください。
- ペダルの中心からサドルまでの高さを「股下×0.885cm」にする。
- 左右どちらかのペダルを真下にしてかかとで乗り、サドルに座った際にひざが少し曲がるくらいの高さにする。
こちらはあくまでも目安になります。
「股下×0.885cm」を計算するととても細かい数字が出てきます。乗って高さを調整しても骨盤のゆがみなどで足の長さが左右で微妙に違い、合わないことがあります。
数字は目安なので、そこから微調整していく必要があります。
目安の高さで固定し、しばらくは実際に乗ってみながらミリ単位で調整していきましょう。
サドルの位置
まずはクランク(ペダルの軸)が地面と水平になる位置に持ってきます。真横から見ると3時と9時の方向に軸があることになります。
前にある方のペダルの中央に足の親指のつけねのふくらみを乗せます。その際にひざの中心とクランクが垂直になるようにサドルの位置を調整します。
・ペダルに乗せる足の位置
・サドルの正しい位置
サドルの角度
こちらは「地面と水平になる角度」にします。ただし、こちらはサドルの形によって水平の意味が違ってきます。
市販されているサドルには「水平なサドル」「前上がりのサドル」「前下がりのサドル」の3種類が存在します。
正確には「サドルの座る部分が地面と平行になる角度でセッティングする」ですので注意してください。
以上の3点は自分で調整するのが不安な場合は、専門店の店員と相談しながら調整しましょう。
②正しい姿勢
サドルをセッティングしたら、正しい姿勢で乗ってみましょう。
一番重要になるのは、運転する時の重心です。シティサイクルに比べて前傾姿勢になるクロスバイクですが、重心はシティサイクル同様にお尻の方へ持っていきます。
腕は突っ張らずにハンドルに添えるイメージです。
また、背筋を反ってしまうと腰痛の原因になります。背筋は斜めにまっすぐ伸ばす形が見た目も美しく、負担が少ない姿勢になります。
また、ペダルはサドルの前後を調整した時のように親指つけねのふくらみがペダルの中央になるように置きます。こちらでは、正しい姿勢を動画で紹介していますので、自分の姿勢と見比べると良いでしょう。
【【初心者向け】クロスバイク・ロードバイク、おしりの痛み原因と対策!】
③ハンドルの持ち方
ハンドルは、親指は下から、残り4本は上から握る方法が一番安全です。
手が痛いからと親指も上から握る方がいますが、これは何かの拍子に手がハンドルから離れてとても危険です。手が痛いのは乗る姿勢が正しくない可能性があります。
また、初心者は正しい姿勢での乗り方に慣れるまでグローブやジェルパッド付きのパンツを着ると良いでしょう。
これらを守って数ヶ月間運転してもどこかが痛むという方は、サドルやハンドルが自分に合っていないという可能性があります。その場合は思い切ってパーツを買い替えることも検討してみてください。
こちらでは、クロスバイクの改造方法などを詳しくご紹介していますので参考にしてみてください。
乗り方もシティサイクルとは違う!
姿勢同様にクロスバイクは乗り方や走りだし、曲がり方などがシティサイクルと違います。
走る場所
2015年6月に「道路交通法」が改正され、すべての自転車が車道左側の路側帯を走ることになりました。歩道を走ることも禁止です。(一部例外もあります)
しかし、交通量の多いところでは、車のすぐ横を走るのが怖いと思う人もいます。そういう方は、ちょっと遠回りになっても交通量の少ない道を選んで走りましょう。
乗り方
シティサイクルでは車体の左側に立って、左足をペダルに乗せてけんけんしながら乗るのが一般的です。
しかし、クロスバイクでは車体が軽いため、この乗り方だとバランスを崩しやすいのでNGです。
クロスバイクは、以下の手順で乗車します。
- 車体の左側に立つ。
- 右足を後ろに上げてサドルの前にあるフレーム(トップチューブ)にまたがり、両足で立つ。
- 右足をペダルに乗せて、踏み込む反動を使ってお尻を持ち上げてサドルに座る。
降り方
降り方の手順は以下の通りです。
- ブレーキをかけて減速をする。
- 次回の乗車が楽になるようにギアをシフトダウンしておく。
(ギアについては下で説明しています) - 完全に停止する直前にお尻を持ち上げてペダルの上に立つ。
- 左足を地面につけた後、トップチューブにまたがった状態で右足も地面につけて完全に停車し、乗る時とは逆に右足を後ろに上げて車体左側に下りる。
信号などで停車する時は…
サドルにお尻を乗せたまま車体を傾けて左足を地面につける方法は、クロスバイクではあまりカッコいい停まり方ではありません。
また、上で紹介したサドルの高さでセッティングすると、かなり車体を傾けてつま先で停まることになるので転倒する危険があります。
停車する時は、降り方と同じように減速した後にお尻をサドルから下ろし、トップチューブにまたがり両足で停まります。
また、発車する際は乗り方同様に右足のペダルを踏み込む反動を使って、お尻をサドルに乗せます。
カーブの曲がり方(コーナリング)
スピードの出るクロスバイクでは転倒防止のためにも正しい手順で曲がりましょう。
- カーブの手前でしっかり減速する。
- 減速で重心が前に行かないように気持ち重心を後ろに持っていく。
- ハンドルを少しだけ曲がる方へきって車体を自然に内側へ傾けさせる。
- ペダルを曲がる方は上、外側になる方を下の状態で固定して、こがずに曲がる
ギアチェンジの仕方・タイミング
クロスバイクの多くがフロント(前輪)とリア(後輪)の両方にギアがあり、
・「フロント3×リア8=24段階」
・「フロント3×リア9=27段階」
の2パターンでギアチェンジが出来ます。
ギアチェンジの方法
クロスバイクは全て「こぎながらギアチェンジ」をします。ペダルを停止した状態でギアチェンジをすると、チェーンが外れる危険がありますので、絶対にしないでください。
ギアチェンジするタイミング
ギアは数字が小さいほど軽く、大きくなるにつれて重くなります。
こぎ始めはフロント2×リア2~3くらいにしておいて、徐々にリアの数字を大きくしながら加速していきます。
以降は自分がこぎやすいギアにしてなるべく車輪の回転数(ケイデンス)が変わらないようにします。
また、上り坂ではまずリアのギアをシフトダウンしていき、2くらいになってもペダルが重い場合はフロントを2から1にします。
使ってはいけないギアがあります!
24段階や27段階でギアチェンジが出来ますが、全てを使用するのはとても危険です。危険なギアの組み合わせは以下の4つです。
- 一番外側同士
- 一番内側同士
- 一番外側(内側)
- 一番内側(外側)
以上4パターンの組み合わせです。
これらはギアに負担がかかったり、チェーンが外れてしまう危険がありますので使わないようにしましょう。
疲れないこぎ方ってあるの?
クロスバイクはギアの段階が細かく、車体も軽いため足に体重をかけてこぐ必要がありません。
この方法だと長距離を走っている最中に足が痛くなってしまいます。
クロスバイクではこぐのではなくクランクを回すイメージで運転しましょう。
そのためにも、正しいギアチェンジをする必要があります。
このこぎ方と正しい姿勢ならいくら走っても無駄に疲れることがありません。しかし、車体自体はどのくらい走れるのか疑問に思う人もいるでしょう。
こちらではどのくらいの距離と時間がクロスバイクで走ることが出来るかを紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
何もかもがシティサイクルと違うクロスバイクですが、慣れてしまうとその爽快感は最高です。楽しいサイクルライフを送るためにも、正しい乗り方をしっかり身につけましょう!