ライターのふみえです。
デジカメやスマホの普及で、気軽に写真を撮る機会、本当に増えました!
ランチやディナーで出会った料理やスイーツ、家族や友だち・ペット、女子会や飲み会の一コマ・集合写真、気なるお店、果ては自撮りと、気がつけばメモリーいっぱいになっている様々な写真たち。
パソコンに取り込んでフォルダーで整理というのもいいのですが、お気に入りの写真ならプリントして手元に残したいですよね!
私は、フォトフレームに季節ごとに写真を入れ替えて、インテリアのアイテムとして活用しています。
そこで気になる、コンビニをはじめ、街なかで目にするようになった「デジカメ写真プリント」の看板。
手元に残すにしても、写っている人たちにプレゼントするにしても、きれいにプリントできてなければ意味がありませんもんね。
ということで、コンビニとカメラ屋の写真プリントの違いを調べてみました。
どっちがキレイ?コンビニVSカメラ屋さん
最近は、ほとんどのコンビニに複合コピー機が設置されていて、デジカメプリントができるようになっています。
では、「カメラのキタムラ」や「富士フィルム」などの大手ショップ、さらに写真の現像・焼き付け・引き伸ばしなどをしてくれる街のカメラ屋、いわゆるDPEサービスと、コンビニでのデジカメ写真プリントとは、どう違うのでしょうか?
その決定的な違いは、「プリント方式」です。
①銀塩プリント
②インクジェットプリント
③レーザープリント
④熱転写プリントなどがあります。
同じように「プリント」と表現されていますが、
本当の意味でのプリントは①銀塩プリントだけで、②以下はすべて「印刷」というカテゴリーになります。
つまり、大きく分けると「プリント」か「印刷」かということになるわけです。
そして、それぞれの特徴が写真の仕上がりの違いにつながります。
「銀塩プリント」と「印刷」はどのように違うのでしょうか?
「銀塩プリント」は、発色する薬品(乳剤)が塗られている紙を使用します。乳剤に含まれるハロゲン化銀を光で反応させ、その部分を現像することで、画像を表面化させています。
一方、「印刷」のカテゴリーに含まれるものは、すべて、紙にインクをのせているだけです。
昔は、写真をプリントするといえば、ほぼ「銀塩プリント」だけが唯一の選択肢でした。しかし、デジタル時代になり、インクジェットやレーザープリンターなどでも手軽にきれいなプリントができるようになりました。
カメラ屋さんでは「銀塩プリント」、コンビニでは「印刷」によって、デジカメ写真プリントが行われているのです。やり方が違えば、結果が異なることは当然です。
ということで、「銀塩プリント」と「印刷」、それぞれの特徴を【画質】【できあがりの印象】【紙】で比較してみます。
画質
画質の違いは、「解像度(画像の精度を数値化したもの)」と「色」で検証します。
★解像度★
「解像度」は、「銀塩」でも「印刷」でも300dpi以上あります。
300dpiというのは、1インチ(25.4ミリ)のなかに、点が300コあるということです。デジタルの世界では、この点によって画像を形成しています。
人間の目では1ミリの中に点が10コくらいであれば点を点と認識できますが、それ以上だと認識できなくなります。
300dpiだと1ミリの中に点が約12コある計算になり、人間の分解能力を超えている細かさの点を集めて画像にしています。
そのため、「銀塩」「印刷」のどちらであっても、十分な画質だといえます。
★色★
学校で「光の三原色」というのを習いましたよね。
現在、世の中にあるデジタル系の色の再現は、ほぼこの「光の三原色RGB(レッド・グリーン・ブルー)」の各色の明るさを256段階に分割し、その組み合わせでフルカラーを表現しています。
「R」256段階×「G」256段階×「B」256段階=16,777,216色、これが色の表現の上限ということになります。
「印刷」に使われるプリンターは、この色情報を点に置き換え、点で画像を描いています。
「銀塩プリント」の場合は、レーザー光線でRGBそれぞれの光線を256段階の強さで照射することでフルカラーを表現します。
上記のことから画質の面では、「銀塩プリント」も「印刷」も差はないと言えます。
どちらの方式も、解像度・色ともに、人間に認識能力を超えるところまできていますので、比較しても無意味です。
ただ、それぞれの機械によって発色の傾向や色味の違いというものがありますから、個人的には「好み」の分かれるところでもあります。
映像作品で、昔ながらのフィルムの画質が好きか、現代最新鋭の4Kや8Kの画質が好みかと同じことですね。
できあがりの印象
先述の通り、「銀塩プリント」と「印刷」とでは、その方法がまったく異なりますので、画像の質感は明らかに異なります。
「銀塩プリント」の場合、コントラストの強いエッジ部分(周辺部分)が、ややにじむという特徴があります。
これは、現像の過程の光の当たり具合で、再現が変わるという状況が生まれるからです。そして、「最も強く反応する部分」と「全く反応していない部分」が隣り合うと、最も強く反応する部分が反応しない部分を侵食してしまうのです。
これが「銀塩プリント」の大きな特徴です。
この特徴は、画像を形成するときの点と点の「つながりのよさ」に通じます。つまり、滑らかな画像を得ることができるわけです。
ですから、人物中心の家族や友人とのスナップ写真などを「銀塩プリント」にすると、やわらかい質感の写真に仕上がります。
逆に、文字などを使ったデザイン画面や繊細でシャープな描写が必要な建物の写真、葉っぱの1枚1枚までくっきり見せたいネイチャー系や車、道具などの写真は、細部までしっかり描き出す「印刷」が向いていると言えます。
【できあがりの印象】に「ほんわか」「やわらか」を求める時は、「銀塩プリント」、「クッキリ」「シャープ」を求める時は「印刷」というふうに、写真の内容によって使い分けるのがいいのではないでしょうか。
紙
「銀塩プリント」と「印刷」、手元に置いたときに一番違いを感じるのは、この【紙】かもしれません。
まず、「銀塩プリント」の場合、「銀塩ペーパー(印画紙)」という専用の紙を使用します。そもそも、液体の薬品に浸けて処理をしますので「水濡れOK」です。
震災で流された写真も、銀塩プリントは、かなりの程度、復活させることができたそうです。
また、銀塩ペーパーには画像の元となる乳剤が含まれていますから、紙と画像の一体感が最も大きいといえます。
「印刷」の方は、特に、インクジェットプリントで顕著に出てきますが、色が乗っている部分と紙の地の白い部分との質感がかなり違って見える場合があります。「The写真」という感覚でいえば、「銀塩プリント」の方に軍配が上がりそうです。
これ以外にも、「色の補正」や「トリミング」といったいわゆる「後処理」については、コンビニの場合は、完全な自動調整だったり、機械の設定(デフォルト)を変えられなかったりということが多いようです。
だからといって、すべてのカメラ屋さんが、そうした「後処理」をしてくれるとも限りません。
ですが、特にきれいに仕上げたい、あるいは写真を大きく引き伸ばしたいなどという特別な要望がある時は、個人経営などのいわゆる「街のDPE」へ行って店頭で相談することをおすすめします。
コンビニVSカメラ屋さん 価格比較
たくさんあるデジカメ写真のプリントとなると、そこそこの数にもなってしまいます。
すると、気になるのは価格ですよね。コンビニ大手4社と店頭でのプリントに対応しているカメラ屋(DPEサービス)さんでのデジカメ写真プリントの価格は、以下の通りです。
カメラ屋の場所については、それぞれのホームページで確かめてみてください。ネットで注文して店頭や宅配便などで受け取るという便利な方法もあります。
こちらの動画で、カメラのキタムラでのデジカメ写真プリントを紹介しています。
【キタムラデジカメプリント(カメラのキタムラ動画_写真)】
出来上がった写真を1枚1枚チェックしてくれるあたり、専門店の良さがありますね!
店舗数も多く価格も安いということで、やっぱり便利なのはコンビニでのデジカメ写真プリントです。
仕上がりを確かめる意味で、何枚かコンビニでのデジカメ写真プリントを試してみるというのもいいかもしれませんね。
まとめ
プリント方式が異なる
コンビニ・・・「インクジェット」「レーザー」「熱転写」などで、紙にインクをのせる『印刷』
カメラ屋・・・薬品に光をあてて化学反応によって発色させる『銀塩プリント』○違いを詳しく調べてみると・・・
画質(解像度・色):ほとんど変わらない。
出来上がりの質感:「印刷」だとシャープに「プリント」だと「やわらかい」質感になる。
紙の耐久性、水濡れなどに強いのは、「銀塩プリント」
プリントしたい写真によって使い分けるといい。○価格を比べてみると・・・
コンビニ大手4社の「L(通常サイズ)」は、1枚30円。
カメラ屋の場合、最低30円、最高42円とばらつきがある。
デジカメやスマホに残っているたくさんの画像を写真プリントにしてみると、「あ!そういえば、こんなこともあったな」「ここにも行ったな」なんて、忘れかけていた思い出と出会うなんていうこともあるかも!
ぜひ、最適な方法を選んで、あなただけの素敵なフォトメモリーを残してくださいね。