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ハーバリウムに使う液体は何?成分は?作り方は?詳しく説明

こんにちは、ライターのキャロルです。

枯れない花を楽しむ「ハーバリウム」というインテリア雑貨を最近よく見かけるようになりましたね。

私も先日友人からハンドメイドのハーバリウムを頂いたので、室内に飾り、毎日ハーバリウムの透明感と植物の美しさに癒されています。

窓辺に置いているハーバリウムは朝日や夕日の光によって毎日違う表情を見せてくれますが、ある日ふと「この中に入っている液体はなんだろう?」と思いました。

透明なので水かな、くらいにしか今までは考えていませんでしたが、手に取り傾けるとトロッとしています。

ハンドメイドしてくれた友人は、どんな液体を使って作ってくれたんだろう、と興味が沸きました。

以前から部屋に観葉植物や生花を飾りたいとは思っていたのですが、実際には手間もお金もかかるので難しく感じていました。

その点ハーバリウムは枯れることがないので、植物の鮮やかさを生花よりも長い期間楽しむことができます。

生花と違って水を新しく変えるなどの手間が必要ないのも嬉しいですし、小さいので置き場所にも困りません。

もしハーバリウムが手軽に作れるなら、私もぜひ作って部屋に飾ってみたいと思います。

それにはまず、ハーバリウムの中に入っている液体の正体を調べる必要がありますよね!

今回は、ハーバリウムに使う液体が何でできているのか、またその成分は何なのか、自分で作る場合の注意点もあわせて調べてみました。

私と同じように、「なぜハーバリウムはいつまでも花をきれいに保つことができるのか」に興味のある方も、ぜひご覧ください。
 


 

ハーバリウムに使う液体は何?成分は?

ハーバリウムの中に入っているトロッとした液体の正体、実はミネラルオイルやシリコンオイルでした。では、このミネラルオイルとシリコンオイルはどう違うのでしょうか?

ミネラルオイル

ミネラルオイルとは、鉱物油と呼ばれるオイルのことです。石油や天然ガス、石炭などの地下資源由来の混合物です。一般的には工業製品に使われています。このミネラルオイルは「パラフィン系」と「ナフテン系」の2種類に分けることができますが、ハーバリウムに使われるミネラルオイルは「流動パラフィン」と呼ばれるものです。

流動パラフィンは、水に溶けず常温で無色の液体であり、非揮発性の安定した物質です。乳化しやすく浸透性に優れており、通常の条件では酸化しない、という特徴があります。この流動パラフィンの代表的な物が、ベビーオイルです。ベビーオイルはハーバリウムオイルの代用品として使用できます。

ちなみに金属加工油や粘着剤基材などに使われるナフテン系のミネラルオイルは、良質なものは手に入りにくく、ハーバリウムには使われません。

シリコンオイル

シリコンオイルは、主成分がシリコンのオイルです。耐熱性があり、高温で変性や分解しても爆発・燃焼を伴わず危険性が少ないため、リンスや柔軟仕上剤、化粧品などに利用されています。

引火点が高いことから安全性があり花材の色落ちも少ないので、より本格的なハーバリウム作りにおすすめですが、価格はミネラルオイルより少し高くなります。ハーバリウムの保存液にはこれらのオイルを使うことで、変質せず中の花材も長期間美しい色を保つことができるんですね。

ハーバリウムに使われているこれらの液体はふだん見かけることは少ないですが、薬局や通販などで購入することができますよ。
 


 

ハーバリウムに使う液体は作れるの?

ハーバリウムに使われている保存液の正体は、ミネラルオイルやシリコンオイルだということがわかりました。ですが自分でハーバリウムを作りたいと思った時、なるべく材料費は抑えたいと思いませんか?

一般的にハーバリウムを作る際には、専用のハーバリウムオイルを使用する方が多いと思いますが、このハーバリウムの保存液、実は3つの条件をクリアしていれば、手作りすることも可能です。

<ハーバリウム保存液の3つの条件>
・色落ちしない。
・腐りにくい。
・透明。

 
この条件に当てはまるものとして、身近なものに「水」や「ベビーオイル」があります。水は手軽に入手できますが、状態によってはカビが生えたり腐ったりする可能性があります。ベビーオイルは、透明なオイルのためカビが生えたり腐ったりすることはありませんが、植物が色落ちしてしまい長期保存には向きません。

それでも材料費を抑えるために、水やベビーオイルを保存液に使用したい場合の注意点をみてみましょう。

水をハーバリウムに使う場合の注意点

まず水道水を保存液として使用する場合は、70℃以上で加熱して除菌する必要があります。微生物が残っているとせっかく作ったハーバリウムを腐らせてしまいますので、精製水を使う方が無難です。ハーバリウムに使う瓶も煮沸消毒を行い、水分をドライヤーなどで完全に乾かしエタノールで除菌しておきます。

さらに中に入れる花材も市販の造花などを使用する時は、同じようにエタノールでの除菌が必須です。ただ、いくら除菌しても水やボトルに菌が残っているかどうかは目で見てわかるものではありません。また、水はオイルに比べて液体に粘度がないので中に入れた花材が固定されず浮かび上がってしまい、仕上がりも満足いくものにならないかもしれません。

できるだけ材料費を抑えて手軽にハーバリウムを作ってみたい、長期保存にはこだわらない、という場合は試してみてください。

ベビーオイルをハーバリウムオイルに使う場合の注意点

ベビーオイルを保存液として使用する場合、水を使う場合と同じくハーバリウムに使う瓶を殺菌消毒します。煮沸消毒し、水分がなくなった状態で更にエタノールで除菌するのは、ハーバリウムを作る場合の基本作業です。ベビーオイルを選ぶ際は、添加物の入っていないオイルを選ぶようにしましょう。

また、ベビーオイルはその成分のほとんどがミネラルオイルですが、専用のハーバリウム保存液に比べると粘度が低いです。ベビーオイルを使用したことがある人は分かると思いますが、サラサラしたオイルのため花が固定されにくい可能性があります。

そして、保存液に比べると褐色が早いと言われています。色持ちが悪いため、長期保存には向きません。安価で入手しやすく、はじめての手づくり入門編として使いたい場合は、試してみてください。こちらの動画では、専用オイル以外のもので代用してみようと思った方の新たなアイディアを見ることができます。
 

【自作ハーバリウム~中の液体は何入れる?~】
 

 
ボトルに入れる液体を専用のハーバリウムオイル以外のもので自作したら…大変なことになる!ということがよくわかる動画です。ハーバリウム作りの際は、やはりミネラルオイルやシリコンオイルを用意するのが安心&確実のようですね。
 

おすすめのハーバリウム保存液

ハーバリウムに使う保存液を選ぶ際、値段や仕上がり具合、扱いやすさなどいくつか選択するポイントがあります。

ミネラルオイルがおすすめの場合

コスパ重視・扱いやすいオイルならミネラルオイルです。
ミネラルオイルでハーバリウムを作る際のメリット・デメリットをご紹介します。

◎メリット
・価格が安いため、初心者や大量に作りたい人向け。
・シリコンオイルに比べると比重が軽く、花が浮きにくいので扱いやすい。
・肌への刺激が少ない。

◎デメリット
・マイナス10℃を下回ると濁るため、寒冷地には向かない。

 
価格を抑えて作りたい人には、ミネラルオイルが向いています。花が浮きにくく作業がしやすい、肌に触れても刺激が少ない点では初心者でも安心してチャレンジできます。寒冷地以外の地域の人には良い点が多いですね。
 

シリコンオイルがおすすめの場合

仕上がりにこだわりたい人・寒冷地域の人は、シリコンオイルがおすすめです。
シリコンオイルもミネラルオイルと同様にメリットとデメリットがあります。

◎メリット
・花の色落ちが比較的少ない。
・低温でも濁らない。
・他のオイルより引火点が高く安全。

◎デメリット
・シリコンアレルギーの人には向かない。
・ミネラルオイルに比べると中に入れたものが浮きやすいため技術が必要。
・他のオイルより価格が少し高い。

 
本格的に作りたい人には、プロも使っているシリコンオイルがおすすめです。花の色落ちが少ない、寒冷地でも濁らないというクオリティーに対する満足度はもちろん、安全である点も選ぶポイントになりますね。


 

まとめ

ハーバリウムに使われている保存液の正体は、オイルでした。ミネラルオイルやシリコンオイルと呼ばれる、濁りが少なく花の色落ちが少ない安定したオイルが保存液に使われています。保存液を水で自作することも可能ですが、微生物を取り除く作業が必要になります。

また、除菌したとしてもカビが生えやすいなどのリスクがあるためハーバリウムを自分で作るならば水は避けた方が良さそうです。ハーバリウムの保存液にベビーオイルを代用すると、花材が浮きやすい、色落ちするというデメリットはありますが、初心者がはじめて作る場合にはチャレンジしやすいですよ。

ハーバリウムのオイルを選ぶ場合、価格を抑えて扱いやすいオイルが欲しいならミネラルオイルが良いでしょう。寒冷地でも濁らず本格的に作りたいならシリコンオイルがおすすめです。私が毎日眺めているハーバリウムは、オイルと花から作られていたんですね。

ハーバリウムを手にしてから、もう1年以上経過していますが花の鮮やかさに変化は感じられません。オイルだからこそ、この透明感と保存状態が維持されていたんですね。

身近な材料でもハーバリウムが作れることがわかったので、不器用な私ですがぜひチャレンジしてみようと思います。

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