ライターのMichelleです。
結婚式・披露宴の招待状を受け取ると心が温かくなり、主役の2人の新しい門出を嬉しく思うものです。
ですが、同時に「どんな服装で出かけようか?」という悩みも出てきませんか?
男性は女性ほど注目を浴びることはないかもしれませんが、意外とまわりの方は見ているものです。
学生時代なら多少の無礼も笑って済ませられますが、社会人ともなるとそうはいきません。
そこで、この記事では「礼服と言われる服装はどういったものなのか」「礼服と混同されがちなブラックスーツとの違いはどこなのか」の2点をメインに、さらに服装を選ぶ際に気をつけるべき点もあわせて紹介していきます。
礼服・準礼服・略礼服の違いについて
結婚式に出席となると、「礼服でいいんじゃない?」と思われる方が多いと思います。
ところが、「礼服」と一言で言っても、実はTPO(時間・場所・場合)によって正礼服・準礼服・略礼服に分かれることは一般的に知られていません。
一体、何がどう違うのでしょうか?
正礼服
礼服の中で最も格式の高いもの。着用する時間帯やドレスコードで着るものが変わります。
◎着用する時間帯
<昼>
・フロックコート:現在ではあまり着用しない
・モーニングコート:主流
<夜>
・燕尾服:上衣の裾が燕の尾のような形をしている。白い蝶ネクタイと合わせることから「ホワイトタイ」とも呼ばれる。ドレスコードに「ホワイトタイ」と書かれていれば燕尾服を着用する。
・タキシード:黒の蝶ネクタイと合わせることから「ブラックタイ」とも呼ばれる。ドレスコードに「ブラックタイ」と書かれていればタキシードを着用する。
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準礼服
正礼服同様、着用する時間帯によって着るものが変わります。
◎着用する時間帯
<昼>
・ディレクターズスーツ:背広タイプの黒の上衣に縞のコールズボン
<夜>
・ファンシータキシードスーツ:上着が黒以外のタキシード。高級な生地のスーツ
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略礼服
礼服の中で最も格式の低いもの。
・ダークスーツ:チャコールグレイやダークネイビーの上質な生地のもの。ブラックフォーマル以外のブラックのスーツ。スリーピースでズボンの裾はシングル。(ベストの生地はグレイ系でもOK)
・ラウンジスーツ:一般的な背広
・ブラックスーツ:黒の上下の背広
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写真を見比べても分かるように、「正礼服」「準礼服」は結婚式で主役となる新郎や新郎新婦の父親が着る礼服となっています。
結婚式・披露宴・二次会に出席する場合は略礼服を着るのが一般的とされています。
結婚式の招待状に「平服でお越しください」と書かれている場合も、略礼服で出かけるのが一般的です。
服装で気を付けること「礼服とブラックスーツの違い」
「略礼服」の中に「ブラックスーツ」が入っていますが、厳密に言うと礼服とブラックスーツは違います。若い世代ではあまり気にしなくなってきていますが、年配の方が同席する場などでは配慮が必要です。
礼服とブラックスーツにはどのような違いがあるのでしょうか。
・礼服:深い黒色で素材はウールが一般的。価格が高いのが特徴。
・ブラックスーツ:ポリエステル混の素材が多く、薄い(白っぽい)黒になりがち。価格はお手頃。
「深い黒」と「薄い黒」の違いは、室内では分かりづらく区別はつきにくいです。
ですが、日光の下で見るとその違いは一目瞭然となります。
礼服とブラックスーツの生地による色の違いはこちらの写真をご覧ください。
左:ブラックスーツ 右:礼服
「薄い黒」と「深い黒」の違いが分かっていただけると思います。
この差が「見る人によって違いが分かる差」になります。
フォーマルな場にどちらがふさわしいかも、すぐにわかりますね。
結婚式に出席するための礼服であれば、生地に光沢があっても問題はありません。
ですが、礼服として弔事にも利用したいと考えるのであれば、光沢のない生地のものを選びましょう。
礼服は着る機会も少なく傷みにくいため、何年も利用する可能性があります。
デザインは流行にとらわれないものを選ぶことをオススメします。
自分の中で「長く使えて良いもの」「なるべく安く」が両立できるものを選ぶと失敗は少ないでしょう。
コチラの動画では、結婚式の参加者として略礼服をオーダーされた方の、完成したスーツを見ることができます。
【略礼服としてのオーダーメイドスーツ】
オーダーだけあって、しっかりと深い黒の生地を使われていることが分かります。
結婚式向けということで天然貝のボタンが使われていますが、黒のボタンを使えば弔事にも着用できます。
礼服やブラックスーツでの結婚式への参加は間違いではありません。
ですが、せっかくの華やかな席ですからもう少しおしゃれも楽しみたいという方もいらっしゃるでしょう。
結婚式に着ていくオススメのスーツ・ファッションに関してはこちらの記事を参考にしてください。
スーツの色の選び方やシャツ・ネクタイ・小物の合わせ方などについてたっぷりと紹介しています。
まとめ
「結婚式に参加するなら礼服」と思っていたことが、意外と奥深いものだったことがお分かりいただけたでしょうか?
礼服には正礼服・準礼服・略礼服があり、TPOに合わせて使い分ける必要があることがわかりました。
なかなかそこまでの知識を持って使い分けている方は少ないかもしれませんね。
ですが、知らないままでいると大勢の人の前で恥をかくこともあるかもしれません。
さらに「黒いスーツなら良い」と思っていた方も多いと思いますが、礼服とブラックスーツは生地の色味が違うこともわかりました。
礼服に抵抗がある方は、深みのある黒い生地を使った略礼服をオーダーするのもアリですね。
きちんとした知識を得た上でその場にふさわしい服装で出かけられると、よりスマートで格好良く着こなせること、間違いなし!です。
ビシッと身なりを整えたら、心を込めて新郎新婦の門出を祝ってあげましょう。