こんにちは、ライターのちこです。
日本人女性の乳がんの発症患者数は、50年前は50人に1人の割合でしたが、現在では12人に1人となっているそうです。
乳がんを発症する年齢は、40代後半~50代前半が多くなっていますが、最近では20代~30代前半の若い人の発症も増えてきています。
「若いから心配ない」と言える病気ではなくなってきているようです。
40歳を過ぎたら『2年に1回、乳癌検診を受けること』と国からも推奨されていますが、「20代なら乳癌検診は受けなくてもいいの?」と思っている方もいるのではないでしょうか?
私の娘はまだ高校生ですが、そんなに先の話ではないので不安や心配もあります。
そこで20代でも乳癌検診は必要なのか?受ける検査にはどんなものがあるのか調べてみました。
乳癌検診の費用と内容
乳癌検診には、手で触って調べる『視触診』、超音波の反射波を利用してつくった画像を見て調べる『超音波検査(エコー検査)』、乳房専用のX線検査『マンモグラフィー』の3種類があります。検査費用は医療機関によって変わりますが、超音波検査だと3,000~6,000円くらい、マンモグラフィーだと4,000~8,000円くらいです。
勤務先の健康保険に加入している場合、がん検診に対して補助金の交付や無料検診を実施していることもあります。または国民健康保険に加入している場合、自治体で行っている住民検診を受けることもできます。無料で受けられたり自己負担額が少なくて済むこともありますから、受けられるなら受けておきたいですよね。
40歳以上になると、2年に1回、自治体などから検診票が送られてきたり、勤務先から案内が届いたりしますが、20代の場合はそういった連絡は来ませんので、健康保険組合や自治体、病院などでまず確認してみましょう。40歳以上の場合、国の指針では、『問診+マンモグラフィー』となっており、『視触診』は推奨されていません。
視触診を希望する場合はマンモグラフィーと併用して行います。これに対し乳腺密度が高い20代の場合、マンモグラフィーでは乳腺も病変も白く映ってしまうため、病変が見つけにくいと言われています。このため、『エコー検査』あるいは『視触診+エコー検査』が一般的となっています。
しかし近親者(親や姉妹など)に乳がんの既往歴がある場合には、これに加えてマンモグラフィーを行うこともあります。
乳癌検診いついけばいい?
では乳癌検診はいついけばいいのでしょうか?マンモグラフィーの場合、乳房を板で挟んで撮影しますので、胸が張っていると痛みを伴うことがあります。胸が張りやすい月経前や排卵日を避けて検査した方がいいでしょう。生理3~7日目の乳房は柔らかく痛みを感じにくいのでおすすめです。
また、月経前は乳腺組織も増殖傾向にあるので、乳腺が全体的に腫れているように感じられため、視触診でもわかりにくく、マンモグラフィーやエコー検査でもわかりにくいことがあります。ですので、やはり月経開始後がおすすめです。
検診を受ける場所は、乳腺専門のクリニックや大学病院・地域の基幹病院の乳腺外科・乳腺外来がおすすめです。このほかに婦人科や人間ドックなどのオプションで受けられる医療機関もありますので、定期的に人間ドックを受けている方は、乳癌検診を一緒に受けるのも一つの方法です。
検診以外に、定期的にセルフチェックをすることも大事です。特に20代の場合、検査をしても見つけにくいことがありますので、しこりや痛みがないかを自分で確認することが早期発見につながります。しこりや痛みがあったとしても、必ずしも乳がんとは限りません。
乳がんのしこりは痛みがないことが多く、痛みがある場合は、『乳腺症』や『乳腺炎』の可能性もあります。異変を感じたら乳癌検診を受けるといいでしょう。こちらの記事では、乳腺症と乳がんの違いや乳腺症の痛みへの対処法について詳しく紹介しています。
また、こちらの記事では、気になる胸のしこりや痛みの原因・乳腺炎について紹介しています。
こちらの動画では、乳がんの予防について紹介しています。
【いきいき健康ライフ 08-09 乳がんの予防】
乳がんになりやすい人や予防についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
20代のがん検診、乳癌検診以外に受けた方がいいもの
ここまで乳癌検診についていろいろ見てきましたが、乳癌検診以外で20代女性が受けた方がいいがん検診には、どんなものがあるのでしょうか?まず女性特有のものとして『子宮頸がん』があります。近年、若年化の傾向があるため、20歳以上からの検診が推奨されています。
初期の場合、自覚症状が出ないため、1年に1回の『子宮がん検診』をおすすめします。女性の発症率が高いがんとしては『大腸がん』がありますので、検診を受けておいた方がいいでしょう。大腸がん検査は、2日分の便を採取して、便に血が混じっていないかを調べる『便潜血反応検査』が一般的です。
健康診断で行われることもあります。この検査で便に血が混じっていた場合や普段の排便の際に、血便や粘液も一緒に出てきたという場合、大腸内視鏡検査を行います。血便や粘液便が出たからといって必ずしも大腸がんとは限りません。
大腸の粘膜(最も内側の層)にびらんや潰瘍ができる炎症性疾患の『潰瘍性大腸炎』の可能性もあります。私自身も『潰瘍性大腸炎』で10年くらい治療を続けていますが、この病気は国から『特定疾患』として指定されているため、1年に1回の内視鏡検査が必要になります。
投薬などの内科的治療が多いですが、症状がひどい場合は手術も行います。原因がまだわかっていない病気ということもあり、症状がでなくなっても再発の可能性があるため、投薬や定期検診が必要となります。乳がんもそうですが、子宮も大腸も異変を感じる前に定期的に検診を受けることで、早期発見につながります。
私も毎年の大腸検査や特定疾患の申請をしなくてはならず、「めんどくさいなぁ」と思う反面、「年1回、大腸の中を掃除して宿便も取り除かれるからいいのかなぁ」と前向きに考えるようにしています。子宮がんについては、『子宮頸がんワクチン』もありますが、副作用による問題点も多いようですので、気になることがある場合は早めの検診をし、定期検診も受けるようにしましょう!
まとめ
乳癌検診には、手で触って調べる『視触診』、超音波の反射波を利用してつくった画像を見て調べる『超音波検査(エコー検査)』、乳房専用のX線検査『マンモグラフィー』の3種類があります。検査費用は医療機関によって変わりますが、超音波検査だと3,000~6,000円くらい、マンモグラフィーだと4,000~8,000円くらいです。
乳腺密度が20代の場合は、マンモグラフィーでは乳腺も病変も白く映ってしまうため、病変が見つけにくいと言われています。このため、『エコー検査』『視触診+エコー検査』が一般的となっています。
②乳癌検診いついけばいい?
マンモグラフィーの場合、乳房を板で挟んで撮影しますので、胸が張っていると痛みを伴うことがあります。胸が張りやすい月経前や排卵日を避けて検査した方がいいでしょう。生理3~7日目の乳房は柔らかく痛みを感じにくいのでおすすめです。
月経前は乳腺組織も増殖傾向にあるので、乳腺が全体的に腫れているように感じられため、視触診でもわかりにくく、マンモグラフィーやエコー検査でもわかりにくいことがあります。月経開始後がおすすめです。
③20代のがん検診、乳癌検診以外に受けた方がいいもの
乳癌検診以外で20代女性が受けた方がいいがん検診は、『子宮がん検診』と『大腸がん検診』です。『子宮頸がん』は、近年、若年化の傾向があるため、国は20歳以上からの検診を推奨しています。初期の場合、自覚症状が出ないため、1年に1回の『子宮がん検診』をおすすめします。
『大腸がん検診』は、2日分の便を採取して、便に血が混じっていないかを調べる『便潜血反応検査』が一般的です。健康診断で行われることもあります。
いかがでしたか?私自身何度か『視触診』や『マンモグラフィー』での検診を受けていますが、乳がんについて知識不足だった上に、セルフチェックもしていなかったことをちょっと反省しています。と同時に、乳がんに限らず定期的に検診を受ける重要性を改めて感じました。
20代の方は、まずセルフチェックをして、早期発見していきましょう!