夏休みの宿題で残りがちな自由研究親としても子どもにどのようなものをさせるべきか、悩んでしまいます。今回は小学4年生くらいのお子さんが、自分で考えてチャレンジできる自由研究をご紹介します。
きっかけは親が与えて、後は見守るだけでOK!!大人にとっても不思議な体験が出来る「ペーパークロマトグラフィー」と、今注目の「1/2成人式」を迎える子どもの「自分史作り」です。
サインペンの色を分離する「ペーパークロマトグラフィー」
普段よく使っている水性サインペン。
色々な色がありますが、どのような色のインクが使われて作られているか知っていますか?サインペンの色がどうやって作られているのかを調べてみましょう。
1度目だけ親子で手順を確認しながら取り組めば、2度目以降はお子さんの力だけで実験を続けることが可能です。
・コーヒーフィルター(白) 数枚
・透明のプラスチックコップ 数個
・割り箸(まだ割っていないもの)数膳
・水性サインペン カラー(数色)黒(メーカーの違うもの2,3本)
・鉛筆 1本
・水 適量
・はさみ
<実験終了までの時間>
1時間程度
<準備>
コーヒーフィルターを1.5cm幅、プラスチックコップの高さくらいの長さに切ったものを何本か用意する
<実験の手順>
1)コーヒーフィルターを切った紙の端から1.5cmほどのところに、水性ペンで直径2~3mm程度の丸を描く
2)水性ペンでマークしたのと反対側の端(裏側でも可)に鉛筆で何色のペンを使ったのかを書いておく(黒の場合はメーカーの名前も書いておく)
3)フィルター(鉛筆で色の名前を書いた方)を割り箸に挟んで固定する
4)プラスチックコップの底に1cmほど水を入れる
5)4のコップに3の割り箸を橋渡しするように置く
(フィルターの端は水につくが、サインペンの印は水につかないようをに気つける)
6)そのまま10分ほど観察し、水が紙の上の方まで上がったら紙を割り箸から外して乾燥させる
7)水性ペンの色を変えて、1~6を繰り返す
8)乾燥した紙を観察して、元の色がどのような色に分離したのかを調べる
コチラの動画では、7色のカラーペンを一度に実験しています。時間の経過と共にどのような色が現れるかが一目で分かるようになっていますので、参考にしてみてください。
【実験】
ペーパークロマトグラフィー
これは水性ペンの色素が水に溶けることを利用した実験です。水は紙の繊維の「毛細管現象」によって吸い上げられていきます。
その時、ペンの色素も一緒に吸い上げられますが、「紙にくっつきやすいもの」「水に溶けやすいもの」といった特徴によって色素の吸い上げられる高さが変わります。
そのような色素の特徴で、色素が分離される様子が見られるのが「ペーパークロマトグラフィー」の実験です。自分が絵の具で色を作る時のように、黄緑は「黄+緑」・オレンジは「黄+赤」・紫は「赤+青」という色が混ぜられて水性ペンの色になっていることが分かります。
また黒い水性ペンは、メーカーによって色々な色が混ぜられて作られています。「黒」という色を作るのにも、メーカーがどのような工夫をしているのかが分かります。
「自分史」を作ってみよう
最近、10歳という年齢を1/2成人式として誕生から10歳までの自分を振り返るという学習を取り入れる学校が増えています。そんな節目の年を迎える小学4年生。
両親に自分が小さかった頃の話を聞いて、自分史を完成させてみましょう。
・母子手帳
・写真
<基本データ>
・生年月日
・生まれた場所
・身長・体重
・名前の由来
<色々調べてみよう>
・生まれた日の天気はどうだった?
・生まれた日、どんな事件・出来事があった? → 図書館に行くと、新聞で調べることができます
・生まれてから1日目・10日目・100日目・1000日目はどんなだった?
・生まれたのは、どんな街?
小学4年生ともなると、生意気な口をきいたり自分の意見を譲らなかったり…親として接し方も難しくなってきます。この「自分史作り」をきっかけに親子で成長を振り返り、より一層絆を深めることが出来ると良いですね。
どちらの研究も、準備をして手順を理解できればお子さんが一人で最後まで進めることができます。親は時々、お子さんが困っていることがないかを確認しながら見守るようにしましょう。
大人の目線から疑問に思ったことがあれば、お子さんに聞いてみるのも良いですね。意外とお子さんが既に答えを知っていることもあるかもしれません。答えが分からない場合は親子で調べてみると、より一層学習を深めることが出来ます。