室内にいるから大丈夫、と安心できないのが「熱中症」
室内でもちゃんとした予防対策をとっていないと、手遅れになり重症化してしまうこともあります。
熱中症の症状や見極めのポイント、いざという時の対処方法や予防方法を調べました。
目次
熱中症の症状にはどんなものがある? ~頭痛・吐き気・眠さ~
熱中症は室内・室外に限らず「高温 多湿」な環境にいると発症しやすくなります。
熱中症になると、どのような症状が表れるのでしょうか?
1)めまい、顔のほてり
めまいや立ちくらみが起きたり、顔がほてったりするのは熱中症のサインです。
ひどい場合は意識が遠のいたり、腹痛を感じたりすることもあります。
2)筋肉痛、筋肉のけいれん
筋肉がピクピクとけいれんしたり、硬くなったり、「こむら返り」と言われる手足の筋肉がつることがあります。
3)吐き気、体がだるい
体がだるく、力が入らない。
吐き気や嘔吐、頭痛が起きることがあります。
4)汗のかき方が変
暑いと感じているのに全く汗が出な い、反対に拭いても拭いても汗が出る、という場合は熱中症の可能性があります。
5)体温が高い
肌に触れると熱かったり、肌が赤くなり乾いていたりする場合は、体温が上昇していることがあります。
6)まっすぐ歩けない、呼びかけに反応がない
熱中症が重症化してくると、まっすぐ歩けなかったり声を掛けても反応がなかったり、おかしな回答が返ってくるようになります。
体がひきつけを起こすなども熱中症が重症化している証拠です。
7)水分補給ができない
体が思うように動かなくなると、水分の補給も出来なくなってしまいます。
これって熱中症? 見極めのポイントは?
熱中症の患者さんの多くは、脱水症状も起こしています。
脱水症状を起こしているかどうかを見極めることができれば、熱中症も防ぎやすくなります。
☆手が冷えていないかどうか
体内に水分が十分にめぐっていないと、手が冷たくなります。
☆手の親指の爪を押す
親指の爪を白くなる程度にギュッと押して、手を離します。
元の爪の色に戻るまでに3秒以上かかるようであれば、脱水症状が起きています。
☆手の甲の皮膚をひっぱる
手の甲の皮膚をつまみ、上に引っ張ります。
元の状態に戻るまで3秒以上かかるなら、脱水症状の可能性が高いです。
☆舌の状態を見る
舌がザラザラしていたり、赤黒い色をしていると脱水状態です。
通常は、赤く滑らかな表面をしています。
もしも熱中症になってしまったら ~対処方法~
自分や周りの人で「熱中症かな?」と思うことがあれば、早急に対処をしましょう。
素早い対応が熱中症の重症化を防ぎます。
★涼しい場所へ移動する
クーラーが効いた室内や車内に移動しましょう。
屋外で涼しい場所が見当たらない場合は、風通りの良い日陰に移動し安静にします。
★体を冷やして体温を下げる
衣類をゆるめて、体にこもってしまった熱を放出します。
氷枕や保冷剤(ない場合はよく冷えたペットボトルなど)で、首の両側・わきの下・足の付け根などを冷やします。
肌に水をかけてうちわや扇子であおぐのも効果的です。
★塩分・水分を補給する
可能であればスポーツドリンクなどで塩分と水分を補給しましょう。
嘔吐や意識がないなど、重症化している場合は無理やり飲ませる必要はありません。(水が気道をふさぐ危険性があります)
ペットボトルの飲料などはこまめに購入していると、意外に費用が高くつきます。
そんな場合は、手作りで熱中症対策のドリンクを作ってみてはいかがでしょうか?
作り方についてはコチラの動画をご覧ください。
【熱中症対策ドリンク(飲料)の簡単な作り方】
100円ショップで売っている可愛いボトルなどに入れ替えれば、手作りだとは思えません。
☆重症化した場合は、救急車を呼びましょう☆
上記のような対処方法をとっても症状が改善しなかったり、気づいた時には意識がなかったというような場合にはすぐに救急車を呼びましょう。
コチラの動画では、熱中症の応急手当の方法が紹介されています。
一度は必ず見ておきたい内容になっています。
【予防救急と応急手当「熱中症」】
熱中症とはいえ、重症化してしまうと命の危険を伴います。
救急車を待つ間にも応急処置で重症化を防ぐことができますから、手順や方法をしっかりと覚えておきたいものです。
熱中症にならないための対策&予防方法は?
省エネを意識しすぎて暑さを我慢したり、なかなか水分を補給できる機会がなかったり、と熱中症になるきっかけは色々あります。
普段から気をつけることで熱中症の予防ができる方法をお教えします。
<対策1:暑さに負けない体づくり>
熱中症にかかりやすい時期は初夏・梅雨明け・夏休み明けなど「体が暑さに慣れていないのに、気温が上昇する時」です。
その時期を意識して、体を慣らすようにしましょう。
★水分をこまめにとる
汗で体から出る水分には水だけでなく、塩分やミネラルが含まれています。
のどの渇きを自覚していなくてもスポーツドリンクなどで塩分・糖分などを含んだ水分を摂るようにしましょう。
★ほどよい塩分を摂る
汗をたくさんかく時期は特に、塩分の
摂取を心がけるようにしましょう。(持病などで塩分摂取に制限がある方は、注意してください)
【商品紹介:熱中症対策 クリスタルソルトの塩飴】
ちょっとした時間でも効果的に塩分が補給できると、熱中症にかかるリスクがぐんと減ります。
★睡眠の環境を見直す
寝ている間にも熱中症は起こります。
通気性・吸水性の良い寝具を使い、エアコンや扇風機も適度に使って快適な睡眠環境を整えましょう。
しっかりとした睡眠をとることで、日中の熱中症も防ぐことができます。
★丈夫な体を作る
バランスよく3食の食事を摂り、睡眠をしっかりとしましょう。
体調管理と、丈夫な体作りで熱中症にかかりにくくなります。
<対策2:暑さに対する工夫をする>
衣類の工夫や、エアコンなどの空調で熱中症の危険性は低くなります。
★気温&湿度をチェック
自分のいる環境の気温と湿度はわかるようにしておきましょう。
気温・湿度ともに上昇すると熱中症の危険が高くなります。
★室内を涼しくする
省エネを意識してエアコンの利用や扇風機の使用を我慢するのは止めましょう。
冷やしすぎはいけませんが、適度な涼しさは必要です。
★衣類の工夫をする
通気性の良い綿や麻の服を選んだり、下着に吸水性・速乾性のある素材のものを選びましょう。
★日差しを避ける
帽子や日傘を使って、直射日光に当たらないように工夫をしましょう。
屋外で活動する際はなるべく日陰を選ぶのがポイントです。
★冷却グッズを利用する
スカーフや冷却シート、氷枕などの「冷却グッズ」を利用しましょう。
首元・わきの下・足の付け根など太い血管が通っているところを冷やす
と、体全体を冷やすことができます。
【商品紹介:クールスカーフ 子供大人用 冷却グッズ】
水で濡らすだけ、という手軽さがいいですね。
<対策3:暑さから体を守る>
屋外でスポーツや作業をする場合などは、より一層の注意が必要です。
★飲み物を持ち歩く
外出時は水筒やペットボトルで飲み物を持ち歩くようにしましょう。
いつでも水分補給ができることが理想です。
★こまめに休憩をする
炎天下や日の当たる場所で作業・活動を行う時には、こまめな休憩をとるようにしましょう。
★熱中症指数をチェック
「日本気象協会」で発表されている「熱中症指数」を気にするようにしましょう。
熱中症の起こりやすさを自覚するだけで、予防になります。
【商品紹介:熱中症の危険度ランクをLEDランプとブザーでお知らせ】
いつでも手元で熱中症の危険度が確認できれば、安心です。
大人でも管理を怠るとかかってしまう熱中症。
自分の言葉でうまく伝えられない乳幼児はさらなる気遣いが必要です。
お子さんの熱中症対策にはコチラの
記事を参考にしてください。
【関連記事】
幼児の熱中症、特徴的な症状は?発見のためのポイントと応急処置法
また、熱中症と同様に気をつけたいのが「夏バテ」です。食欲不振や体のだるさなどを感じたら夏バテを疑いましょう。
詳しくはコチラの記事を参考にしてく
ださい。
【関連記事】
夏バテの症状別対策☆食欲不振と倦怠感の解消法を教えて!
熱中症に関する情報は、夏になると当たり前のように見られるようになりました。
それでもなお、熱中症にかかってしまう人が減らないのも事実です。
熱中症に対する知識を正しく持って、予防に努めたいものですね。
また、周りに熱中症にかかってしまった人がいたら、迷わずに処置をしてあげましょう。
素早い対応が、症状を重症化させないためにも大切です。