なかなか治らない風邪の症状。
熱は無いはずなのに長引いてしまってつらい。
その症状には、ひょっとしたら別の病気が隠れているかもしれません。
そこで、今回は長引く咳とそれに関連する病気、その対処法についてご紹介します。
熱が下がった後も残る咳。風邪?それとも別の病気?
風邪の一般的な症状は熱と咳です。
しかし、熱が下がった後も咳だけがなんだか長引く、そんな時に考えられる病気をご紹介します。
症状:一般的にウイルス感染による風邪の後に良く発症するのがこの気管支炎です。
咳や痰、ヒューヒューという喘鳴が特徴です。
解熱によってウイルスが死滅した後も、気管支の炎症によって咳は数週間残ることもあります。
夜間などは副交感神経の働きによって気管や気道が狭くなり、それによって咳が強まることがあります。
原因:ウイルス感染
治療法:一般的な対応は咳止めの服用です。
また、アスピリンやイブプロフェンが効果的とされています。
炎症が治まれば自然と咳が止まってきますが、咳を繰り返すことにより、炎症が長引くことがあります。
以下の動画にあるような咳を止める方法もあります。
咳(風邪の時)を止める方法☆私が行って効果があったもの
注意点:一般の薬で症状が軽減したり、2~3週で完治すれば医療機関にかかる必要はありませんが、症状が全く収まらなかったり、症状が 一か月近く続くようでしたらマイコプラズマ肺炎の疑いもあるため、医療機関を受診する必要があります。
症状:のどの痛みや咳、37℃~39℃の高熱が一般的な症状です。
特に咳は、解熱後も一か月近く継続することがあります。
原因:肺炎マイコプラズマ細菌への感染が原因です。
治療:肺炎マイコプラズマ細菌への感染を特定するため、病院での検査・診断が必要です。
治療方法は、抗生物質の投与が一般的です。
注意点:肺炎マイコプラズマという細菌が原因で、解熱後でも咳が残るといった点で、一般的な肺炎とは別物です。
咳などによる飛沫感染ですので、マスクなどで周囲へ感染が拡大しないように注意することが必要です。
症状:咳(数時間から数日間)、息を吐くときのヒューヒューという喘鳴、運動時の激しい息切れがあります。
原因:アレルギー体質によるものです。
環境によってアレルギー体質に移行することもあります。
治療:病院で肺機能の検査を行ったのち、抗炎症薬や気管支拡張薬、ステロイドを服用します。
注意点:基本的に完治する可能性は低いです。
アレルギー性の疾患ですので、アレルギー要因を避けることで、症状を和らげることができます。
要因は人それぞれですが、たばこの煙やハウスダストが代表的です。
また運動前のステロイド吸入などで発作を抑えることができます。
のどのかゆみがひどい。考えられる病気は?
咳が出たり、痛みとまではいかなくても、のどや気管あたりの違和感・かゆみがある時に考えられる疾患をご紹介します。
症状:風邪などの後に咳がいつまでも残り、長くて8週間くらい続くこともあります。
深夜・早朝・寒暖差が症状を悪化させる原因にもなります。
ヒューヒューという喘鳴や呼吸困難が無いのが、気管支喘息との大きな違いです。
正式な喘息ではなく、喘息の一歩手前と認識されています。
原因:風邪によって気管支が狭くなっていることが原因です。
治療:医療機関を受診し、気管支拡張薬、吸入ステロイドを処方してもらいます。
注意点:気管支がすぼまり狭くなることが原因であるため、気管支喘息と同様に気管支拡張薬が有効です。
適切な治療を受けなかった場合アレルギー体質になり、気管支喘息に移行することもあるため注意が必要です。
症状:咳、のどや気管のイガイガ感が特徴で、アレルギー体質から、深夜や早朝といった時間帯、寒暖の変化、たばこの煙が原因によって起こります。
原因:アレルギー体質によるものです。
治療:アレルギー体質の検査がまず必要です。
気管支拡張薬は効果が無く、ステロイド薬の服用が効果的とされているため、医療機関の受診が必要です。
注意点:将来的に喘息に移行することは無いと言われていますが、アトピー性の咳自体は、症状が治り治療が終了してから4年以内に50%が再発すると言われています。
風邪と喉の症状
風邪とそれに伴う喉の症状は、安静にしておけば治るものから、他の病気が隠れていることもあり、油断できません。
以下のリンクでは様々な症状と対処法をご紹介していますので、参考にしてみてください。
【参考記事】
風邪による喉の症状まとめ※治らない痛みや咳、原因と治し方
これらの症状は病気ごとにきっちり分かれているわけではなく、複数の病気に共通するものが多くあります。
少しおかしいなと思ったら一度医療機関を受診されることをオススメします。