体が弱っているときに現れる喉の腫れ。圧迫感や痛みがあって本当に辛いですよね。病院で診てもらえれば確実ですが、なかなか行けないという方もいます。
そんな方達のために喉の腫れから考えられる病気と対処法をまとめました!
当てはまる症状から出来る範囲で対処していただければ幸いです。
目次
風邪を引き、喉の周辺が腫れている場合、考えられる病気は?
◆リンパの腫れ
<リンパとは>
リンパとはリンパ腺やリンパ節のことです。体にはリンパ腺という血液組織が通る道があります。これらリンパ腺が集中して集まる部位のことを「リンパ節」と呼びます。
リンパ節の主な場所は以下の通りです。
・耳の前後~喉周り~下あご
・腋の下
・足の付け根 など
<リンパ節炎>
ウイルスや細菌がリンパ節に進入すると免疫細胞が一斉に駆けつけて体内で戦いがおきます。病原菌が優勢だった場合、免疫が強く反応するので炎症が起きます。
この反応が「リンパ節炎」です。
こちらの動画ではリンパ節の腫れについて、詳しく解説しています。
【リンパ節腫腸(腫れ)】
◇症状
圧迫感を感じる。発熱や痛みを伴う。
腫れている部分の皮膚に熱を持つことも。
◇病院に行くまでの対処法
安静にして体力回復につとめましょう。患部を冷やすと痛みが和らぎます。それでも痛みが強い場合は無理をせず痛み止めを飲んでください。
痛み止めは胃への負担が大きいので、何か食べ物を摂取してから薬を飲むようにしましょう。
◇家で治せる?
風邪のウイルスが原因の「ウイルス性リンパ節炎」は、発熱や痛みが少なく時間の経過とともに治っていきます。しかし、特殊なウイルスが原因のリンパ節炎は症状が重くなることがあります。
腫れや痛みがひどい場合はすぐに病院へ行きましょう!
また、細菌性の「化膿性リンパ節炎」にも注意が必要です。膿(うみ)をつくりだしてリンパの腫れを膨張させてしまいます。
切開して膿を出さなければならない場合もあるので、異変を感じたらすぐに病院へ受診するようにしましょう。
◇気をつけるべき点
悪性リンパ腫、白血病など血液の病気でリンパの腫れが起きる場合があります。他のリンパ節炎は痛みを伴いますが、悪性腫瘍の場合は痛みがないのが特徴です。また、がんの大きな特徴である倦怠感もあらわれます。
気になる症状が出たらすぐ病院へ行きましょう。
◆扁桃腺の腫れ
<扁桃腺>
扁桃腺とは「扁桃」と呼ばれるリンパ組織です。口の奥に楕円形の組織が両側にふたつ見えませんか?
それが扁桃です。
口から侵入してくるウイルスや細菌から体を守る「免疫」の役割を持っています。リンパ腺との大きな違いは、分泌物を出さない点にあります。リンパ腺からは老廃物を排出するリンパ液が分泌されていますが、扁桃からは何も分泌されません。
<扁桃腺炎>
疲労などで免疫力が落ちたときに病原菌に侵されてしまうと、体が炎症を起こすため「扁桃腺炎」が発症してしまいます。
◇症状
扁桃が大きく腫れる。膿(うみ)で扁桃がおおわれることもある。
進行すると…
38度~40度の高熱、寒気、頭痛、扁桃の激痛、耳痛、関節炎など。
◇病院に行くまでの対処法
うがいが何より大切です。
イソジンを使って一日5回はうがいしましょう。とくに寝る前は重要です!マスクをして寝ることも忘れてはいけません。冬場などは乾燥するため、加湿器をつかうと喉にやさしいです。
炎症の抑制作用がある薬を飲むと、症状が和らぎます。
◇家で治せる?
軽度なら自然治癒することも。38度以上の高熱が出た場合は、とにかく病院へ行きましょう!
◇気をつけるべき点
インフルエンザの症状によく似ていることに注意!
ものを飲み込んだ時に喉が痛むか…これが最大の判断基準になります。喉が痛くなった場合は扁桃腺炎が疑われます。
痛くないけど、高熱が出て体中の関節が痛い!という場合は、インフルエンザが疑われます。いずれも、熱が著しく高い場合は病院へ!
なお、扁桃腺についてはこちらで詳しく紹介しています。
その腫れリンパじゃないかも…喉の腫れから考えられる別の病気は?
◆おたふく風邪(流行性耳下腺炎)
おたふくかぜウイルス(ムンプスウイルス)に感染することによって起こります。
14~24日の潜伏期間の後に発症。唾液腺が腫れることが特徴です。位置が近いリンパ腺の腫れと間違えるケースがあるので注意!
◇症状
唾液をつくる耳下腺、顎下腺が腫れあがります。
耳下腺の腫れと同時に発熱が起き、次第に顎下腺まで腫れが広がる。
症状は一週間程度で落ち着きます。
思春期~成年の人が掛かった場合、生殖器の炎症が起こる可能性がある。
◇病院に行くまでの対処法
腫れた患部を冷やすと痛みが和らぎます。痛みが強いときは牛乳やスープなど口当たりの良いもので栄養を補給しましょう。
◇家で治せる?
おたふく風邪は基本的に自然治癒力で治します。
子供の場合は自宅療養で完治可能ですが、大人の場合は合併症を引き起こす可能性があるので、病院で一度診てもらいましょう。
◇気をつけるべき点
唾液腺が炎症を起こしているので、唾液の分泌を活発にさせる食品はNG。かんきつ類や梅干しは控えるようにしましょう。
リンパ節炎との判別は医療機関でないと難しいので、腫れや発熱が起こったら病院に受診して確かめましょう。
【おたふくかせ・/ミルメディカル 家庭の医学動画版】
ここまでおたふく風邪について詳しく説明してきました。理解していただけたでしょうか?
家庭でできる痛みを和らげる対処法
リンパの腫れとおたふく風邪は、患部を冷やすことがとても効果的です。炎症を起こしている部位の腫れを鎮めることができ、体内の流れを改善することができます。
苦しい時はアイスノンを患部にあてて、少しでも痛みを和らげてください。
下の記事で喉の症状について広く扱っています。関心のある方はぜひ参考にしてみてください。
ある病気には効果的な対処法が、別の病気では逆効果になることがあります。これらの記事で病気ごとの症状を参考にしていただき、ただしい治療をする手助けになれば幸いです。
参考になりました。
医師ではありませんが、18年前にガンの告知から自力で、薬の説明がなかった時代に、不安で自分なり調べ学びました。自分の体であり自己管理の基本は一番であり、健康の大切さをひしひし考えさせられます。
コメントありがとうございます。
本当に健康は大切ですね。