子供が熱を出すと心配・・・
親は、皆そんなものですよね。
熱がひかないと、悪い方向にばかり考えて余計な不安が生じます。
ここではなぜ子供の熱は大人と違うのか、不安定な発熱はどのように判断すればよいのか、詳しく調べてみました。
熱がぶり返すのは何かの病気?
そもそも、なぜ「発熱」するのでしょうか?
それは、免疫機能が働いて体の熱を上げ、体内に入った菌やウイルスを高温にして弱らせる為です。
年齢につれて免疫力も上がってきますが、乳児・幼児はまだ免疫力が未熟なため、ウイルスや細菌をなかなか最後まで弱らせることができません。
「もう戦いは終わったかな?いや、まだウイルスは残ってる。よし、また戦うぞ!」という感じです。
ですので、体の熱が上がったり下がったりするのは、乳幼児が引く風邪の普通の特徴ですが、大人の目からは「ぶり返している」という風に見えるのです。
ただ、それは子供本人の機嫌がよく、熱以外に目立った症状がない場合です。
熱が4日以上続いたり、どんどん高熱になったり、熱以外の症状がみられる場合は、次章の病気が考えられます。
その場合は、すみやかに病院へ行くことをオススメします。
熱が下がらない時、可能性のある病気
●RSウイルス
RSウイルスによる乳幼児の代表的な呼吸器感染症です。
毎年、冬~春に流行します。
感染力が非常に強く、乳児のほぼ100%が2歳までに感染し、その後も再感染を繰り返しますが、徐々に免疫がつき症状が軽くなっていきます。
心肺に基礎疾患がある小児は重症化しやすいとされます。
通常は数日01週間で治ります。
RSウイルスについて、病院が患者さんに向けてわかりやすくまとめた動画です。
「RSウイルス感染症をご存知ですか? 大和徳洲会病院」
原因
RSウイルス
潜伏期間
感染してから症状があらわれるまでの潜伏期間は2~8日。
一般的には4~6日。
症状の現れ方
・鼻水が数日間続く
・38℃台の発熱(39℃以上の高熱はまれ)
通常の風邪のような症状で済む場合が多いですが、3割の患者に「ゼーゼーする」「眠れない」などの症状が現れ、場合によっては細気管支炎・肺炎を引き起こします。
さらには、生後1ヶ月未満児の場合、突然死に至る無呼吸発作にも繋がる可能性もあります。
治療法
特効薬はありません。
症状をやわらげる治療(対処療法)が中心です。
発熱すれば冷却や解熱剤を飲ませたり、痰がひどければ、去痰薬を用いたりします。
どんな症状でも、こまめな水分補給は特に重要です。
感染期間
ウイルス排泄期間は7~21日。
期間が長いため、感染が広がりやすいです。
手洗い・うがい・マスク着用、また子供が触ったものを消毒する等と感染予防に努めましょう。
受診科
小児科
●アデノウイルス
別名プール熱です。
38℃~40℃の高熱が急に出て、昼は下がり・夜は上がるという場合が多いです。
目にくる場合、喉にくる場合、お腹にくる場合と様々な症状があります。
詳しくは、下記サイトをご覧ください。
【参考記事】
風邪からくる喉の痛みはいつまで?他の病気の可能性と対処法
夕方になると熱が出るのはなぜ?
結論から言うと、はっきり分かっていません。
ただ、2つ考えられる理由はあります。
1つ目は、もともと子供は夜の方が体温は高めということ。
乳幼児は、0.5度くらい1日のうちに熱の上下があるため、夕方になったら「熱が高くなった」と感じるという事です。
2つ目は、疲れや、朝と夜では交感神経・副交感神経のスイッチが切り替わる関係で、感染したウイルスや細菌の勢いが弱い時に、夜にだけ熱を出すという事です。
ウイルスや細菌の勢いが強い時は、昼夜を問わず熱が出ます。
家での過ごし方
一昔前は、「お風呂に入ってはだめ」言われていましたが、現在は変わってきています。
積極的に「入りなさい」と勧めるわけではないですが、「だめ」という見方ではないようです。
自分の経験でもそうですが、お風呂は気分転換になりますよね。
下記のサイトに、風邪のときの子供の入浴の注意点が詳しく載っています。
【参考記事】
風邪で熱があっても、お風呂はOK?汗をかいたら早く治るって本当?
また、こちらのサイトでは、大人から子供まで様々な「熱」についての情報が載っていますので、参考にして下さい。
【参考記事】
風邪による熱の対処法まとめ※つらい症状から抜け出すための対処法
子供は自分の症状を説明できない分、周りの大人は注意して観察する必要があります。
そのためには、慌てず落ち着いて対処するための知識が大切です。
これらの記事を参考にして頂いて、つらい症状を少しでも早く解消してあげてくださいね。