ライターのなみです。
季節の変わり目や花粉の時期、または肌に合わないものをつけた時など…目の周りがかゆくなり、何も集中できなくなってしまいます。
「かいてはいけない」とは思いつつ、どうしても我慢できなくなってかいてしまい、腫れてしまったりものもらいを発症してしまう…。
目の周りは本当に敏感!
私自身、毎年5月くらいになると同じようなことを繰り返し、この時期が辛くて本当にいやでした。
そこで少しでも改善できないか、なぜ目の周りがかゆくなってしまうのかについて調べたので紹介します。
目の周りのかゆみ・腫れの原因と症状
(1)乾燥
洗顔による摩擦・皮脂の落としすぎ・強力なクレンジング剤の使用などによって、皮膚の水分を保ってくれる細胞間脂質が失われてしまいます。
皮膚の水分が失われ乾燥すると、皮膚は外部からのダメージを受けやすくなります。
特に目の周りの皮膚は他の部分に比べて薄いので、空気・髪の毛・タオルといった外部からの刺激を受けやすく、他の部分より先にかゆみを発症するようになります。
また、肌が乾燥すると、様々な原因による皮膚炎を発症しやすい状態になります。
(2)皮膚炎
① アトピー性皮膚炎
アトピーの場合、目の周りのかゆみと、赤みを帯びた湿疹・かぶれが起こり、目の周りだけではなく、全身に同様の症状が現れます。
また、左右対称に症状が出るのが特徴的です。
②アレルギー性の接触性皮膚炎
金属・花粉・植物・化粧品・目薬など…なんらかの物質に触れることにより免疫機能が過剰に反応、皮膚炎を起こした状態です。
かゆみとともに紅斑と呼ばれる赤みを帯びた湿疹が現れるのが特徴です。
目薬・シャンプー・コンディショナー・化粧品・洗顔料・タオルなどを新しいものに変えた時に症状が出た場合、アレルギー反応を起こしている可能性が高いです。
また、オーガニック化粧品に含まれている植物エキスによってアレルギー反応を起こす場合もありますので、注意が必要です。
皮膚炎を起こすと目の周りの皮膚が赤くなります。
この状態で保湿化粧品などをつけると、つけたものが刺激となりさらに炎症が悪化してしまう恐れがあり、ひどい場合は腫れてしまうことがあります。
目の周りが赤いときは洗顔を軽めにして様子を見ます。そして赤みがひどくなってきた場合はすぐに皮膚科に行きましょう。
目の周りの赤みの原因と対策について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
(3)むくみ
血液とリンパの流れが悪くなり、体内の余分な水分が肌内部に滞り、むくんでしまうと腫れたような状態になります。
(4)ものもらい
目をかいてしまったりすることで、目の周りに黄色ブドウ球菌という細菌が侵入、感染しておこる急性の化膿性炎症です。
一般的には「ものもらい」などと呼ばれていますが、医学的には2種類に分けられます。
①麦粒腫(ばくりゅうしゅ)
まぶたの表面についた細菌によって炎症が起きた状態で、かゆみ・腫れ・大量の目やにといった症状が現れます。
ひどくなると痛みも生じるようになり、膿が発生するようになります。
②霰粒腫(さんりゅうしゅ)
まつ毛の生え際にできるものもらいのことで、軽度の場合はまぶたが腫れ、しこりのようなものができます。
悪化すると化膿して赤く腫れ、痛みも生じてきます。
この場合悪化するとしこりが固くなり、自然には消えなくなってしまう恐れもあるので早急に治療を行いましょう。
(5)結膜炎(はやり目)
結膜(白目の部分)が充血、まぶたが腫れてしまいます。結膜炎には大きく分けて3種類あります。
①細菌性結膜炎
黄色い粘り気のある目やにが特徴的で、抗生物質による点眼で治療します。
②ウイルス性結膜炎
アデノウイルスの感染によって起こる「流行性角結膜炎」「咽頭結膜炎(プール熱)」、エンテロウイルスの感染によって起こる「急性出血性結膜炎」等があります。
痛み・充血・耳の横のリンパ管が腫れる・白い粘り気のある目やにといった症状が現れ、感染力も強いです。
③アレルギー性結膜炎
目に花粉や動物の毛などの異物が入り、炎症を起こした状態です。
涙のようなさらさらの目やにが特徴的で、アレルゲン物質から目を守る必要があります。
目の周りはとても敏感な部分。かゆみ・赤み・腫れがひどいようなら、すぐに眼科か皮膚科に行き、適切な治療を受ける必要があります。
目の周りのかゆみを抑える応急処置
目の周りのかゆみを抑えるためには、患部を冷やす方法が有効です。
氷や保冷剤を厚手のハンカチで包み、患部に2~3分当てましょう。目のかゆみや赤みは血行が少し低下することで抑えることができます。
逆に運動や入浴などで患部を温めてしまうと血行が促進され、かゆみや赤みが悪化するおそれがあるので、なるべく患部を温めないようにしましょう。
目の周りのかゆみを改善する方法
目の周りのかゆみを改善するためには以下の方法が有効です。
(1)刺激を与えない
①こすらない
かゆいからといってこすると、さらなる刺激となりかゆみが悪化します。また、汚い手でこすると細菌が入ってしまい、ものもらいなどを起こす恐れがあります。
②刺激を避ける
乾燥した空気・冷たい空気は肌の刺激になります。保湿する・肌に必要以上の熱を与えない・髪の毛がかからないようにする、といった点に気をつけましょう。
(2)乾燥を防ぐお肌のケア
①クレンジング
強いクレンジング剤は肌に必要な油分まで落としてしまいます。
弱いクレンジングでもすぐに落とせるメイクにしましょう。
ふき取りタイプ・オイルクレンジングも肌にとってはダメージの元となります。
②洗顔
肌に残すべき皮脂まで落とさないように、優しい洗顔を心がけます。
敏感肌・乾燥肌用の洗顔料をしっかりと泡立てて、指が直接肌に触れないように洗います。
洗顔料を使った洗顔は夜におこない、朝は水・ぬるま湯などですすぐだけにします。
③保湿
入浴後や洗顔後など、肌が温まった状態は水分が蒸発しやすくなっているため、保湿剤をすぐに塗ります。
保湿剤をかゆみのある部分にそっとのせるようにしましょう。夜寝る前にはワセリンもおすすめです。
(3)回復機能を高める
①睡眠
良い睡眠をとるようにしましょう。
寝る前1時間以内は食事を摂らず、寝る直前に入浴をして体温を上げると眠りにつきやすくなります。
深く眠ることで成長ホルモンの分泌が促され、肌の再生が行われやすくなります。
②食事
たんぱく質・必須脂肪酸・ビタミン類は細胞の再生に重要な栄養素となっています。
バランスの良い食事を心がけ、肌の再生を促しましょう。
目の周りに使える市販薬とは
(1)かゆみを抑える薬:ノンステロイド薬
かゆみや湿疹を抑えるために使われるステロイド薬は、目に入ると眼圧が上昇、緑内障や失明に至る危険性があります。
医師から処方される場合は目の周りに塗っても安心なステロイド眼軟膏が処方されますが、市販でかゆみ止めの薬を買う場合は、ステロイドが含まれていない軟膏を選びましょう。
オイラックスは塗った時にヒリヒリ感が感じられ、かゆみが軽減されます。また殺菌作用もあるため、塗った箇所を清潔に保つこともできます。
炎症を鎮める「ウフェナマート」と、血行を促進する「トコフェロール酢酸エステル」が配合されたノンステロイド軟膏です。
「ウフェナマート」はステロイド同様、抗炎症作用がありますが、ステロイドほど力は強くないため、副作用も少ないです。そのため、赤ちゃんでも安心して使うことができます。
(2)保湿する薬:ワセリン
分子が大きく、皮膚の奥まで浸透しないワセリンは、肌に大きなダメージを与えることなく保湿をしてくれます。
刺激が少ない白色ワセリンを指の腹にのせ、こすらないようにそっとのせます。雑菌が入らないよう指先は清潔にし、チューブタイプのものを使用するのがおすすめです。
無添加・低刺激の赤ちゃんでも使えるチューブタイプのワセリンです。
(3)ものもらい・結膜炎を抑える薬:目薬
ものもらいや結膜炎の場合、細菌が目に侵入することによって起こります。
抗菌作用のある目薬を使用し、細菌を取り除く必要があります。
1回使い切りタイプの目薬なので、衛生的に使うことができます。
まとめ
今回、この記事では以下のことについて紹介しました。
乾燥
皮膚炎(アトピー性皮膚炎・アレルギー性の接触性皮膚炎)
むくみ
ものもらい(麦粒腫・霰粒腫)
結膜炎(細菌性・ウイルス性・アレルギー性)・目の周りのかゆみの応急処置
患部を冷やす
・目の周りのかゆみを改善する方法
刺激を与えない
スキンケアを見直す(クレンジング・洗顔・保湿)
肌の回復機能を高める(睡眠・食事)
・目の周りに使える市販薬の紹介
ノンステロイド薬
ワセリン
抗菌目薬
目の周りはとても乾燥しやすく、ダメージを受けやすい場所。私自身ついつい生活習慣が乱れ、スキンケアもついゴシゴシと強くやっていた部分が大きいので、改めて見直そうと思いました。なお、赤みがひどい場合や生活習慣やスキンケアを見直しても改善されない場合、別の部分に原因が隠れているかもしれません。
症状が軽減しない場合はすぐに皮膚科に行き、医師の診断を受けましょう!