マーガリンが体に悪い、というニュースを耳にしたことはありませんか?
マーガリンはカロリーが高いから、体に悪いのでしょうか?
体に悪いというのであれば、なぜスーパーではいろいろな種類のマーガリンが売られているのでしょうか?
なぜ体に悪いと言われているのか?
そんな疑問を解消するため、ここではマーガリンの成分やカロリー、体に与える影響について解説します。
マーガリンがどうして危険と言われるのか、その理由
マーガリンの原料は植物油です。
植物油は常温では液体ですので、水素添加という化学処理を施して固体に加工しています。その過程の中でトランス脂肪酸という人工化合物が生成されるのです。
このトランス脂肪酸を摂りすぎると、高血圧や動脈硬化などの心疾患につながることがわかっています。
それが、マーガリンが危険と言われている理由です。
では、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸の量がどれくらいなのか?どのくらいの量までなら摂取してもいいのか?というのが気になるところですよね。
↑↑↑トランス脂肪酸については、こちらの記事で、詳しく解説しています。
マーガリン、どうして販売禁止にならないの?
アメリカやデンマークなどの諸外国では、マーガリンなどの食品に含まれるトランス脂肪酸の量を規制しています。
輸入品を取り扱うスーパーなどで、パッケージに「Trans Fat Free」や「No Trans Fat」と書かれている商品を見かけたことはありませんか?
それらはトランス脂肪酸に制限のある国で作られた製品で「トランス脂肪酸がゼロ」ということを表示した商品です。
欧米諸国では、脂肪分の摂りすぎなどから、肥満や心疾患の症状になる人が多く、その結果トランス脂肪酸の摂取、またはトランス脂肪酸を含む食品の制限を厳しくしたという経緯があります。
しかし現在、欧米とは食生活が異なっていることなどを理由に、日本では規制はされていません。
ただし、2007年に表示だけ義務付ける法律が作られていますが、表示が義務化されただけとなっています。
そのため、マーガリンやトランス脂肪酸を含む商品が販売禁止にならないのです。
学校給食や家庭内の献立でも洋食が提供される機会が増えましたし、ファストフードの広がりなどで、現代の日本人の食生活も欧米化していると言えるでしょう。
つまり、トランス脂肪酸の摂取量も増えてきているのが実状です。
マーガリンの代わりにバターを使うほうが良い
トランス脂肪酸が体に悪いことがわかれば、次はいかに摂取しないようにするかが気になるところです。
トーストに塗るなら、マーガリンよりバターの方がいいのでしょうか?
↑↑↑マーガリンとバターに関しては上記の記事でご紹介しています。
トランス脂肪酸を含む食品としては、マーガリン以外にもスナック菓子や菓子パンなどが挙げられます。
また、意外と知られていないトランス脂肪酸を含むものに、「揚げ油」があります。
実は、ファストフード店やスーパーやコンビニの惣菜などの揚げ油として使われているショートニングは、トランス脂肪酸を多く含んでいます。
そして、ショートニングを使った揚げ油は高温で加熱するたびに、トランス脂肪酸が増えていきます。
つまり、何度も使いまわしをされてしまう「揚げ油」こそが、最も危険な食品と言っても過言ではなさそうです。
【「マーガリン」「ショートニング」「ファットスプレッド」危険な油、トランス脂肪酸って何?|管理栄養士高橋 敦子先生が解説 schoo(スクー)】
最近は、家畜の飼料の高騰や、天候不順などから、乳牛の乳量が極端に減っています。
その結果、バターが品薄となり、家庭でマーガリンを使う機会が増えているかもしれません。通販であれば、品切れも気にせず取り寄せられられますね。
できるだけトランス脂肪酸の摂取量を抑える努力が必要です。
こちらの記事ではマーガリンに代わるトーストのお手軽トッピングについて紹介しています。
まとめ
いかがでしたか?
「マーガリン=危険」なのではなく、マーガリンに含まれているトランス脂肪酸に気をつける必要があることがわかりました。
また、マーガリンだけでなく、私たちが普段から口にしている食品に含まれるトランス脂肪酸に気をつけることが重要であることも知っておかなければなりません。
普段から、成分表を見て食品を購入している方も多いと思いますが、植物油やショートニングにはトランス脂肪酸が含まれている、という正しい知識を身に着けることが必要です。
毎日の食事があなたの体を作っています。日頃から気を付けたいものですね。
健康の第一歩は正しい食生活から!