結婚式の準備で、初めて「内祝い」という言葉を聞いた人もいるのではないでしょうか。
実はそれまでにも、読者のみなさんは成長過程において様々なお祝いを頂き、
それにお返ししている人がほとんどです。
中にはご両親が自ら内祝いを用意し、
ご近所や親戚に配ったという記憶がある人もいるかもしれません。
ですがこれまでは多くの場合、親御さんがご自身に代わって内祝いをして下さったため、
改めて内祝いを用意する立場になると、
そもそも内祝いが何なのかがわからない、という疑問をよく耳にします。
結婚や出産、これから家族の代表として
様々な行事でお付き合いをスマートにこなしていくためにも、
「内祝い」についてきちんとした知識を身につけてみませんか?
そもそも内祝いって何でしょう?
内祝いというのは、家(うち)でおめでたいことがあった時、
親しい人や身内に報告をし、喜びを分かち合うために
宴席を設けてお披露目したことから始まっています。
宴会へ来ていただいたお礼に用意した手土産や、
遠方などで招待できない人にあいさつの代わりに贈った品が、
現在の内祝いの原型です。
そのため、もともとはお祝いをいただいたか否かに関わらず、
おめでたいことがあった家庭が自ら宴席を設け、「内祝い」として贈り物を用意していました。
現代でも結婚式の披露宴や引き出物などは、昔のスタイルを色濃く残していると言えます。
ただ核家族化などによって「家」の範囲が狭くなり、
自宅で宴会を催すことが困難になって来た今日、
内祝いはお祝いを頂いた人に返すお礼の品としての認識が広まっています。
内祝いってどういう時にするの?
☆ 内祝いをする時
結婚 ・ 出産 ・初節句 ・ 七五三 ・ 新築 ・ 開店 ・ 長寿
結婚・出産・入学・成人など、特にお返しが気になるお祝いに関しては、
以下の記事でさらに詳しく説明しています。
成人式の内祝いって普通はしないんですか?お返しは何を送ればいい?
金額やマナー、作法はそれぞれの記事で紹介しています。
内祝いにつける熨斗(のし)と水引き
冠婚葬祭「ご祝儀袋」マナー 選び方・書き方
古代日本において、神様へのお供えはうすく伸ばした(「のし」た)鮑を添えたり、
藁などで結ぶ(神様との縁を結ぶ)という風習がありました。
このことから、贈り物、引いては祝う相手を穢れや厄災から守り、
良い縁に恵まれるようにという意味で内祝いには熨斗と、水引きがかけられています。
☆ 水引きの意味
蝶結び - 何度あっても嬉しいお祝いに(出産・新築など)
結び切り - 結婚など一度きりのお祝いに 一度結んだらほどけないという意味をこめて
しきたりや習慣を守らなければならないと考えると、
こういったお祝い事は気が重くなりがちです。
けれどそのような決まりごとは本来、お世話になっている方に喜び事を伝え、
幸せをおすそわけするためのものです。
こういった由来や基本をおさえておけば、
どのようなケースでも戸惑うことなく対応することができるでしょう。