ライターのMichelleです。
結婚式でスピーチをしたことがありますか?
過去に結婚式に参列したことがあっても、その時のスピーチの細かい部分までは気にしておらず、いざスピーチを頼まれると「どうしたらいいの?」ってなることありませんか?(私は実際に大慌てしました。)
実は、結婚式のスピーチには言葉の使い方や、話す内容にルールがあります。
友人の結婚式でスピーチを頼まれた時には、フレンドリーな雰囲気を大切にしながらもしきたりや習慣を軽く考えてはいけません。
それでいて、聞く人みんながあたたかい気持ちになれる話をすることも、大切なことです。
スピーチは、新郎(または新婦)があなたにお願いしたいと希望して依頼してくるものです。
快く引き受けて大切な友人の結婚式を素敵なものにしてあげたいものですよね。
そこで、この記事では結婚式のスピーチの大まかな流れや例文を紹介したいと思います。
目次
スピーチの流れとポイント
スピーチの内容は人それぞれですが、大まかな流れについては共通になります。動きと合わせて覚えるとより良いでしょう。
司会者から名前を呼ばれたら、起立してその場で列席者に向かってお辞儀
↓
マイクの前へ移動
↓
新郎新婦に向かってお辞儀
↓
列席者に向かってお辞儀
↓
スピーチ
① 自己紹介
② 新郎新婦と親族へ、お祝いと招待のお礼の言葉
③ 新郎新婦が立っていた場合は着席を促す言葉
④ 友人である新郎(新婦)との出会いや印象に残っているエピソードなど(本題)
⑤ 締めの言葉
↓
新郎新婦に向かってお辞儀
↓
列席者に向かってお辞儀
↓
着席
お辞儀は30度を目安に、挨拶などを言い終わってからすると美しく見えます。
では、スピーチのポイントを見ていきましょう。
①自己紹介
<例>
「ただいまご紹介にあずかりました新郎(新婦)○○さんの友人で□□と申します。
僭越ながら、友人代表としてお祝いの言葉を贈ります」
この部分は、紹介していただいた司会者への応答になりますので、簡潔にすると良いでしょう。
メインはお祝いの言葉ですので、もしお祝いしたい!という気持ちが大きいのであれば、①と②を逆にしても大丈夫です。
②新郎新婦と親族へ、お祝いと招待のお礼の言葉
<例>
「○○さん、○○さん、ご結婚おめでとうございます。
ご両家のご親族の皆さまにも心よりお祝い申し上げます。
本日はこのような素敵な結婚式(披露宴)にご招待いただき、たいへん光栄でございます」
お祝いの言葉を言う際、基本的には新郎→新婦の順番で名前を呼ぶことが多いですが、新婦の友人であるのなら、新婦→新郎の順番でも大丈夫です。
スピーチ全体で呼ぶ順番を統一するときれいです。
スピーチの内容を忘れてしまいそうな場合にはメモ(原稿)を持っていくのは問題ありません。
ですが、①と②はぜひ列席者や新郎新婦、親族の方を向いて話し、お祝いの言葉の後にお辞儀をしましょう。
また、「①自己紹介」と「②新郎新婦などへのお礼の言葉」の順番を逆にする場合は以下の順番にすると自然です。
・「○○さん・・・」
(新郎新婦へのお祝い)
・「ご両家の・・・」
(親族へのお祝い)
・「ただいまご紹介・・・」
(自己紹介)
・「本日はこのような・・・」
(招待のお礼)
③新郎新婦が立っていた場合は着席を促す言葉
<例>
「○○さん、○○さん、どうぞご着席ください」
新郎新婦に向かって手を差し出して着席を促し、着席して落ち着くのを待ちながら、本題の内容を確認すると良いでしょう。
場合によっては親族も立っていることがあります。
その際は忘れずに「ご親族の皆さま」も入れましょう。
④友人である新郎(新婦)との出会いや印象に残っているエピソードなど(本題)
いよいよスピーチのメインになります。
人によってその内容は異なるため、これが正解というものがなく、一番悩むところです。
こちらの記事では、いくつかのパターンで例文を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
⑤締めの言葉(お祝い、励ましなど)の例文
<例>
「本日は本当にご結婚おめでとうございます。
ご両家のご親族の皆さまにも改めてお祝い申し上げます。
これからは2人で力を合わせて素敵な家庭を築いてください。
そして、たまには一緒に食事をしましょうその際は○○さんもぜひご一緒にいらしてください。
簡潔ではございますが、これをもちまして私の祝辞とさせていただきます」
締めの部分で改めてお祝いの言葉を述べます。
その際は、新郎新婦へのお祝いだけでも良いですが、親族へのお祝いの言葉を足すとより丁寧になります。
また、今後の良好なお付き合いをお願いする意味を込めて「遊びに行きましょう」、「新居にお邪魔させて下さい」などの言葉を入れても良いでしょう。
締めの言葉は「これで終わりです」としっかり分かるようにすると綺麗にまとめられます。
締めの言葉の後にマイクを外して新郎新婦に改めて「おめでとう!」と言ってあげると喜ばれます。
緊張するスピーチもこれで終了です。
とびきりの笑顔でお祝いの言葉を述べましょう!
スピーチの内容を作成するときの注意点
スピーチの大まかな流れを把握したところでいよいよ本題を考えていきます。
その際に、気をつけるべき点がいくつかあります。
●スピーチの長さはトータル3分~5分で
●「忌み言葉」「重ね言葉」を使わない
●下ネタ、自身の自慢話などを避ける
●新郎(新婦)が嫌がるエピソードは避ける
●親しい仲でもくだけた口調、内輪受けの内容にしない
これらに気をつけないと、お願いした新郎(新婦)に「頼まなければ良かった」と思われてしまいます。
スピーチの内容は当日までに原稿におこしてマナー違反をしていないかどうかを確認しましょう。
スピーチの長さは3分~5分
結婚式、披露宴には必ずタイムスケジュールというものがあります。
あまり長すぎるとその後の予定が詰まってしまいますし、聞いている方も飽きてしまいます。
逆に短すぎると物足りないと感じ、人によっては「スピーチを考えるのが面倒だからさっと作ったもの」と受け止められてしまいます。
目安は原稿用紙3~4枚で、アナウンサーがニュースを読み上げるくらいのゆっくり、はっきりとしたスピードで話せる量です。
完成した後に口に出して読んでみてタイムを計ってみるのも良いでしょう。(緊張することで本番は早口になりがちです。練習で5分程度かかるくらいのスピーチの長さがおすすめです)
忌み言葉」「重ね言葉」を使わない
「忌み言葉」・・・縁起の悪い言葉のことです。
「別れる」「終わる」「流れる」「消える」「変わる」「欠ける」「滅びる」「涙」「四(死)」「九(苦)」「散る」「枯れる」
などがあります。
内容によってマイナスの意味で使われていない場合は問題ないとされていますが…
<例>
「大会で優勝し、一緒に喜びの涙を流しました」
「大会で優勝し、喜びを分かち合いました」
「涙」「流す」「分かつ」というマイナスの意味もある言葉が含まれる場合は、言い換えるのが良いでしょう。
<例>
「大会で優勝し、共に喜び合いました」
忌み言葉を使わなくても、言いたいことが伝えられます。
「重ね言葉」・・・同じ言葉を2度繰り返す言葉のことです。
「時々」「再び」「またまた」「しばしば」「ますます」「いよいよ」「くれぐれ」「重ね重ね」「重ねて」「次々」「相次いで」
などがあります。
結婚はおめでたいことですが、2度目があるのは望ましくないお祝いです。
そのため、2度目を連想する言葉、同じ単語を連続する言葉はマナー違反になります。(結婚の祝儀袋の水引が「結びきり」になっているのも同じ理由です)
<例>
「しばしば私のことを助けてくれました」
「しばしば」が重ね言葉になります。
<例>
「よく私のことを助けてくれました」
忌み言葉と同様、重ね言葉を使わなくても伝えられます。
下ネタ、自身の自慢話などを避ける
下ネタはうけると思う方もいますが、嫌がる人も少なからずいます。全員が気持ちよく聞けないスピーチの内容はNGです。
また、主役は新郎新婦ですので自身の自慢話をしないようにしましょう。
披露宴は結婚式と同様に格式高いものですから、品格が損なわれるような内容は避けます。
新郎(新婦)が嫌がるエピソードは避ける
過去の恋愛事情や失敗談など、新郎新婦が公の場でバラされたくない内容はNGです。
バラすのであれば、良い意味で相手や列席者が知らないであろう意外な一面を紹介しましょう。
「こんな素敵な人と結婚できて自分は幸せ!」
と相手に感じてもらえるようなエピソードを選び、「そんな○○さんは奥さん(旦那さん)想いの素敵な旦那さん(奥さん)になると思います」などと締めくくると、結婚祝いの言葉らしくなります。
親しい仲でもくだけた口調、内輪受けの内容にしない
お祝いの言葉は新郎新婦だけではなく、両家の親族にもあてた言葉になります。
そして、先に述べたように披露宴は格式高い場です。
どんなに親しい相手でも「ですます調」で話しましょう。
また、自分たちだけしか分からない話は聞いている列席者たちが退屈してしまいます。
一緒にお祝いしている列席者全員が嬉しい気持ちになる、初めて聞いた話しでもすぐに内容を理解しやすいエピソードを選ぶことがポイントです。
こちらの動画では、結婚式での友人代表スピーチが見られます。
【結婚おめでとう 友人からのスピーチ】
他の人のスピーチの良いところ、悪いところを客観的に見てみるととても参考になりますね。
一生懸命スピーチ原稿を作っても本番は緊張して失敗してしまうこともあります。
それでも、新郎新婦や列席者に心からお祝いしているという気持ちが伝われば全く問題ありません。
当日はできるだけにこやかにスピーチをしましょう。
心に残るスピーチで絶対に喜んでもらいたい!
ありきたりな内容でお祝いするのではなく、絶対に喜んでもらいたい!感動してもらいたい!と考えている方に、ぜひ見ていただきたい記事がこちらです。
心に残るスピーチのポイントをまとめましたので、参考にして下さい。
まとめ
結婚式で友人代表としてスピーチを任された際の、スピーチの流れやお祝いの言葉・例文を紹介しました。
司会者から指名された時からスピーチを終えて自席に戻るまでは、時間にしてほんの数分です。
ですが、緊張するととても長く感じるかもしれません。
当日、緊張しすぎないようにしっかりとスピーチ原稿を作り、練習も何度かしておくと良いでしょう。
スピーチを依頼してきた新郎(新婦)に「あなたに頼んで良かった!」と思ってもらえるよう、スピーチでお祝いの思いを伝えましょう。