夏も冬もエアコンをフル活用しているライターのヨネです。
エアコンが一家に一台は付いているのが当たり前の時代ですが、エアコンのメンテナンスは定期的にしていますか?
エアコンのシーズンになると一気に跳ね上がる電気代が気になるので、テレビなどで「節電にはフィルター掃除が肝心」と聞けば掃除機で取れそうなホコリを吸い取ってみるのですが、内側までは掃除をすることなく、気づけばまたワンシーズンが過ぎてしまった…という事も多々あります。
そんな状態で久しぶりにエアコンを使ってみると、エアコンからなんとも不快なカビ臭い風が!
気になってエアコンの吹き出し口をのぞいてみると何やら黒い汚れが全体的に広がっていて、さすがにアレルギー等の健康被害が怖くなり、やっとフタを取り外してきちんと掃除してみようと思い立ちました。
しかしフィルターの掃除だけではカビは取れません。
内部をもっとキレイにしたい!と思うのですが、業者に頼むとお値段が心配です。
なんとか自分で掃除したい所ですが、エアコンの中ってどうやって掃除をしたら良いのでしょうか?
万が一故障してしまったら一大事!!
そこで、今回はエアコンのカビ掃除を自分で簡単にするために必要な掃除道具、掃除方法を詳しく紹介します。
そして無事に掃除が終わったからと、そのままいつも通りに使い続けてはダメですよ。
カビを生えにくくする簡単な予防方法も紹介するので、しっかり読んで防ぎましょう!
いざエアコン掃除!その前に確認しておくこと
エアコンのカビと聞くと、カビ臭い匂いを思い浮かべます。
カビは胞子を出すので、カビ臭がすると言うことはカビの胞子が飛んでいるということ。
エアコンがカビの胞子を部屋中にばらまいているなんて、イメージするとなんとも気持ち悪い!!
早速エアコンの掃除に取り掛かりたいところですが、まずはお家のエアコンが自動掃除機能付きかそうでないかを確認する必要があります。
もし自動掃除機能付きの場合は内部の構造が複雑ですし、自分でしっかりカビを取りきるのは難しいので、専門のお掃除業者に頼む方が良さそうです。
下手に分解すれば、故障の原因にもなりかねません。
どちらか分からない場合は、取り扱い説明書で確認してください。
もし手元にない場合は、エアコン下部の型番をインターネットで検索すると分かりますよ。
エアコンのお手入れは、取り扱い説明書に書かれている範囲で行いましょう。
エアコンのカビ掃除に必要な道具
掃除したいエアコンが自動掃除機能付きでない場合は、自分でもエアコン内部についたカビの掃除ができます。
まずは、これらの道具を用意しましょう。
必要な道具
・エアコンの取り扱い説明書
・中性洗剤(2度拭きのいらない物が便利)
・雑巾2枚
・手袋(ゴムやビニール製のもの)
・アルコール入りの除菌剤(カビ予防)
・掃除機
・専用ブラシまたは歯ブラシ
・エアコンカバーまたはごみ袋、レジャーシートや新聞など(壁や床の養生用)
エアコンは高い位置に付いているので、足下がぐらぐらして転倒の危険が無いように、脚立や安定した椅子のようなしっかりとした足場を用意してください。
雑巾2枚は、水拭き用・から拭き用として使います。
他にも、細かい隙間の掃除には割り箸などに布を巻き付けたものがあると便利ですよ。
これらの準備ができたら、早速カビ取り掃除を始めましょう!
エアコン掃除方法と手順
次にエアコンの掃除方法と手順を紹介しますが、エアコンは精密機械ですので掃除をする際には十分に注意が必要です。
危険を伴う場合もあるので、注意点をよく読んでから掃除をしてください。
注意点
はじめにコンセントを抜く
掃除をする際には感電する恐れがあり危険ですので、必ずコンセントを抜きましょう。
内部の水濡れに注意する
内部が水に濡れたり無理に掃除をしたりすると故障の原因となり危険です。
自分たちで掃除をする際は無理のない範囲にとどめましょう。
取り扱い説明書を必ず確認する
自分では掃除できない場所や注意点などを必ず確認してから掃除をはじめてください。
力を入れすぎないように注意する
エアコンの部品にはプラスチックが多く壊れやすいので、力を強く入れないように注意してください。
スプレーボトルを使わない
掃除をする際は、スプレーボトルで水やアルコールを吹き付けたいところですが、吹き付けた勢いで胞子が散らばる可能性があります。
スプレーではなく雑巾やシートなどを使って包み込むように拭き取りましょう。
掃除方法と手順
➀エアコン周りの壁や床の養生
さっそく掃除を始めたい所ですが、エアコンの掃除をすることで周りの壁や床にカビや汚れ、そして洗剤などが飛び散る場合があるので、掃除を始める前にきちんと養生をしましょう。
エアコン専用の養生シートも売っていますが、ゴミ袋で代用もできますよ!
床の養生は読み終わった新聞紙を厚めに敷くと、ビニールよりも滑らないので安全です。
➁エアコン外側と全面パネル内側の掃除
エアコンの外側のホコリと汚れを落とします。
掃除機などでホコリを吸い取った後で、固く絞った雑巾で水拭きします。汚れが気になる場合は、中性洗剤を使いましょう。
その後アルコールで拭き取ればカビ対策になりますよ。
次に前面パネルを取り外し、同じように内側をきれいにします。
➂フィルターの掃除
フィルター(薄い網状のパネル)を取り外し、まず掃除機でホコリを吸い取ります。
汚れがひどい場合は水に付けてブラシで優しくこすって汚れを落とします。
こちらの記事ではフィルター掃除の細かい手順や汚れの原因について紹介していますので、ぜひご参考ください
➃吹き出し口とルーバーの掃除
吹き出し口とルーバー(吹き出し口にある羽の部分)はカビが発生しやすく、また目につく部分でもあるので、特に念入りにお掃除が必要です。
やり方として、水または中性洗剤で表面の汚れをきれいにしてからアルコールで拭くのは同じですが、部品が細かいので壊さないように力を入れすぎないようにしましょう。
細かい部分はブラシや布を巻き付けた棒で拭くとカビや汚れが取りやすいです。
無理に奥まで掃除をすると故障の原因となるので、手の届く範囲で止めます。
こちらの記事では吹き出し口の掃除手順がより詳しく書いてあるので、わかりやすいですよ。
吹き出し口をしっかり掃除することで見た目がキレイになるので、気分も明るくなります。
➄フィン(熱交換機)の洗浄
フィンとはフィルターを外したら見える溝のある部分です。
ここは湿気がたまりカビも生えやすい場所ですが、とても大事な部分なので簡単に取れるホコリなどだけを取り、洗浄スプレーを使用して汚れを落とします。
ただ、洗浄スプレーは使い方によってエアコンに悪影響を及ぼす場合もあるので、エアコンの説明書を必ず確認し、洗浄スプレーの使用方法もよく読んでから掃除に取り掛かってください。
エアコン洗浄スプレーについては、こちらの記事で注意点も合わせてご紹介しています。
➅排水ホースの掃除
忘れがちな排水ホースの掃除ですが、ホコリなどで詰まると湿気や発生した水蒸気を排水できずにエアコンから水漏れが起こる原因となります。
掃除機を使ってホースの中のホコリを吸い取りましょう。
掃除機を使って排水ホースを掃除するにはちょっとしたコツがあるので、こちらの記事を参考にしてみてください。
排水ホースが詰まって水が逆流すると、エアコンが故障する原因になるだけではなく、黒カビが喜んで増える環境にもなります。
そうなる前に掃除をしておきたいですね。
➆エアコンの室外機の掃除
こちらも忘れがちなパーツで、そもそも掃除をするという事を知らない人もいると思います。
室外機も砂ぼこりなどで汚れることで効率が悪くなり、電気代が高くなったりエアコンの効きが悪くなったりすることがあります。
室外機は外に置くので丈夫に作られていますが、全然お手入れをしないよりは簡単に掃除するだけでもメリットがありますので、下の記事を参考にして掃除してみてください。
室外機も定期的に掃除をすることで、エアコンの寿命が延びたり、節電になったりするので、ぜひやっておきたいですね。
エアコン掃除を業者に頼む基準と価格
ここまでエアコンを自分で掃除する方法をご紹介しましたが、一番難しいのはフィンの掃除ではないかと思います。
洗浄スプレーを使えばしっかりと掃除できたような気になるのですが、実際は素人ではエアコンの徹底的な掃除をするのには限界があります。
もし本格的にエアコンを掃除しようとする際は分解が必要となり、自分たちでするのは難しいので専門の清掃業者に依頼することをおすすめします。
業者に依頼した場合の相場は通常のエアコン1台で1万円ちょっと。
自動お掃除機能付きエアコンで2万円前後となっています。
中までしっかり汚れを取り除きたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
各社の掃除料金や、受けられるサービス内容を比較して紹介しています。
こちらは自分でエアコンのカビ掃除を行っている動画です。
エアコンのカバーを外し、アルコールの代わりにカビ取り剤で掃除し、高圧スプレーで洗浄しています。
【youtube動画】【みっていDIY】エアコン掃除 みっていvsカビ 2019.9.19
ビスを外したり高圧スプレーを使ったりの掃除はなかなか一般の人には難しいですので、難しいと感じたら無理はせずに業者に頼むようにしてくださいね。
カビの危険性
「カビが体に良くない」というのは分かっていますが、具体的にはどんな悪い影響が出るのでしょうか?
エアコンに見られるカビのほとんどは黒カビです。
エアコンの黒カビは主に夏の冷房使用時に発生しやすく、コップに冷たい水を入れたら回りに水滴が付くのをイメージすると分かりやすいですが、同じような事がエアコンの中で起こっています。
そして、冷房を使わなくても平気になってくる25℃前後の気温は、カビが一番活動的になる気温です。
きちんと水滴を乾かさないと、最適な気温と水分でカビがどんどん増えていき、久しぶりにエアコンを使う時にカビ臭が漂ってくるという仕組みです。
黒カビがエアコン内部に付いていることにより室内に胞子がばらまかれ、肺炎・アレルギー性鼻炎の原因となったり、中には皮膚や脳の膿(うみ)の原因になったりすることもあります。
またエアコン掃除をしても、水拭きや掃除機だけではしっかりとカビの菌が取れていない場合があります。
アルコールを使用してしっかりとカビ菌を取り除く必要があります。
カビはかなり危険だということがこれで分かりました。
アレルギーを持っている人や、小さな子供のいるご家庭は、特にカビが増えるのを予防したいですね!
カビを予防する方法
エアコンのカビはちょっとしたことを注意することでも、予防することができます。
カビが発生する原因のほとんどは水分です。
冷房運転をするとエアコン内部(特にフィン)に水滴がついた状態になりますので、そのまま放置せず乾燥させることが一番のカビ予防となります。
それには「送風運転」を最低30分使用することで効果があるんです。
さらに冷房後の送風運転に加えて定期的なエアコン掃除をすれば、カビの繁殖をかなり抑えることができますよ。
また、カビはエアコン内だけで繁殖するとは限りません。
お部屋のカビをエアコンが吸い込んでしまわないように、部屋の換気もこまめに行いましょう。
まとめ
今回はエアコンのカビ掃除や、カビの危険性、カビを増やさないちょっとした工夫について紹介しました。
掃除機や雑巾など道具は家に置いてあるものが多いので、高い場所なので注意は必要ですが、掃除自体は簡単でしたね!
カビ掃除の大事なポイントは、水だけではカビを退治できないのでアルコールを使用する事と、胞子をまき散らさないためにエアコンに向けて洗剤などを直接スプレーしない事です。
実際やってみるまでは「エアコンの掃除は面倒で難しそう…」と思っていましたが、正しい手順さえ分れば機械音痴の私にもきれいにすることができました。
そして、普段手を付けていないところを掃除するのはとっても達成感があり、すがすがしい気持ちになりました。
それぞれの掃除が終わったら、今度はカビが生えないように使用後に送風運転をして内部を乾燥させる事もお忘れなく!
カビは嫌な臭いがするだけでなく、鼻炎や肺炎などを起こす危険なものなので、とても怖いですね。
記事を参考にエアコンのカビ掃除をして、大人も子供も健康的に過ごしましょう。